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掲載日:2023年5月17日
Q 荒木裕介議員(自民)
今、世界各地で代替エネルギーの活用が始まっており、その中でも水素エネルギーが特に注目をされております。酸素と結び付くことで発電し、水分しか残らずに、CO2いわゆる二酸化炭素を排出しないことから環境に優しく、正にこれこそ究極のエコエネルギーとして活用され始めております。
そのような中、昨年より燃料電池自動車であるFCVが発売され、各自動車メーカー同士での競合も始まっております。排ガスゼロ、CO2ゼロ、静かで滑らか、そして加速が速いなど、利用価値の高い電池を使用することで、自動車業界は更なる可能性の広がりを見せております。
平成23年9月には、さいたま市で次世代自動車・スマートエネルギー特区指定への申請が行われ、同年12月に指定を受けました。特区計画の中の1つには、「ハイパーエネルギーステーションの普及」とありますが、この計画に基づき、地元さいたま市桜区中島地区には、東京ガスによる浦和水素ステーションの建設・運転が決まっております。
このように着々と水素インフラも整備が進む中で、東京都は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会において、選手村の設備や選手の移動手段などに水素エネルギーを活用することによって、水素社会のモデルを世界に発信し、そして東京オリンピック・パラリンピックのレガシーとしたいと、そのような取組を進めているところであります。
私は、同様に我が県においても、水素社会の実現に向けて長期的な視野を持った政策が図られるべきであると考えております。県内に、水素をつくり、自動車、家庭、オフィスビルなど様々な分野で水素を利用する社会を実現できれば、これは正にエネルギーの地産地消へとつながることでありましょう。我が県においても、FCVはもとより、それ以外の設備や機器に水素を使用することで、より多くの水素需要を創出し、今後の水素社会を実現していこうではありませんか。長期的な視野に立った水素社会の実現を考えた場合、埼玉県として今後どのような構想を持っているのか、環境部長の御見解をお伺いいたします。
A 半田順春 環境部長
議員お話のとおり、昨年12月、水素で走行するFCVの販売が始まり、いよいよ水素社会に向けた取組がスタートしました。
水素利用をFCV以外に拡大するためには、家庭用燃料電池、いわゆるエネファームの普及や、さらなる技術革新による水素需要の創出が必要です。
国は2030年までにエネファームを全国で530万台普及させるという高い目標を定めて普及を推進しております。
エネファームをさらに普及させることで、県民が水素社会を身近なものに感じられるようになります。
県では平成26年度から導入補助を実施しており、引き続き国や市町村と連携しながら、導入支援や省エネ性能のPRなどエネファームの普及拡大に取り組んでまいります。
この他、水素利用拡大に向けた新たな技術としては、産業・業務用の燃料電池発電システムがあります。
燃料電池発電システムは、排ガスや騒音が少なく、お湯も作れるため、工場、病院、福祉施設、ゴルフ場など、お湯を多く使う建物に向いています。
現在、県庁をはじめとする県有施設や民間の工場やゴルフ場など、9か所で導入の可能性を調査しています。
調査結果を踏まえ、導入のメリットが大きい施設へのシステム導入を図ることで、新たな技術の普及の第一歩としていきたいと考えております。
さらに、水素利用拡大のためには、県内で十分な量の水素を確保することが必要であります。
水素は水の電気分解だけでなく、都市ガスや下水汚泥など、多様な資源から作ることができます。
現在、県では東松山市の下水処理場をモデルに下水汚泥からの水素製造について、製造できる量や採算性などを調査しています。
調査結果を基に、下水汚泥の利用について県下水道局や市町村と連携を図りながら、取組を強化してまいります。
さらに、国は2050年までの水素・燃料電池戦略ロードマップを定め、水素社会の実現を目指しています。
県としても、国と連携し、FCVやエネファーム及び燃料電池発電システムなどを確実に普及し、水素需要をしっかりと創出してまいります。
さらには、県内の高度に発達した高速道路網を生かし、本県が首都圏や東日本のエネルギー供給拠点となるよう、長期的な視点で水素社会の実現を目指します。
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