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ページ番号:54651
掲載日:2023年5月19日
Q 飯塚俊彦議員(自民)
塙保己一先生は、視覚に障害がありながらも、江戸時代後期に「群書類従」を編さんし、私の地元である本庄市児玉町出身で、かのヘレン・ケラーも敬愛した埼玉が世界に誇る偉人であります。塙保己一先生は、15歳で江戸に出て、体が弱く、様々な挫折を味わいながらも学問を志しました。すると、貴重な歴史書、文学書などが散逸、焼失してしまっていることに気づき、それを憂い、「群書類従」の編さんを行うこととなりました。
編さんに当たり、幕府や大名、公家などに対し、その所蔵する書籍の写しを願い出ましたが、簡単には許されるものではなく、大変な苦労があったと推察されます。666冊からなる大文献集である「群書類従」の編さん事業は、34歳から始められ、亡くなる2年前の74歳で完成するまで、何と40年もの歳月をかけた大事業でありました。これによって我が国の貴重な書物が散逸から逃れ、人々に利用されてきた意義は大変大きいものと考えます。
埼玉県では、こうした塙保己一先生の精神を受け継ぎ、障害がありながらも不屈の努力を続け、顕著な活動をしている方などを表彰する塙保己一賞を平成19年度に創設し、これまで33の個人や団体が受賞しております。その中で、平成26年度に大賞を受賞した柔道家の牛窪多喜男さんは、ソウルとアトランタ、2回のパラリンピックで金メダルを獲得した方であり、世界で初めて視覚障害者のための道場を運営しています。この賞を受賞して以来、運営する道場への入門者が増加したと聞いております。そのほかの受賞者も、この賞を糧として研究者や事業家として活動するとともに、地域活動、スポーツ活動、芸能活動により一層取り組むなど、以前にも増してすばらしい効果を上げています。
こうした賞を通じて、塙保己一先生を顕彰する県の取組は、障害のある方に対し希望を持ち、才能を生かす励みにもなるものであり、私も大変すばらしいものと評価しております。今後ともこの賞が末永く続き、発展することを期待しております。
しかしながら、こうした表彰制度にあっては、回を重ねるにつれ応募者が減少する傾向にあるようです。塙保己一賞の近年の応募状況はどうなのか、また、応募者を増やすためにどのような取組をされているのか福祉部長にお伺いいたします。
A 田島 浩 福祉部長
塙保己一賞には大賞、奨励賞、貢献賞の3つの賞がございます。
大賞は顕著な活躍をしてきた障害者を、奨励賞は今後さらに活躍が期待される40歳未満の障害者を対象としております。
貢献賞の対象は、障害者の活動の支援や社会参加の拡大につながる機器の開発などを行った個人・団体でございます。
まず、近年の応募状況でございますが、3つの賞を合わせて平成24年度は41件、25年度は40件、26年度は45件の応募があり、ほぼ横ばいで推移しております。
次に、応募者を増やすための取組についてでございます。
これまでホームページや彩の国だよりで広報するほか、他の都道府県や障害者団体、マスコミなどに対し募集リーフレットを送付するなど周知を図ってまいりました。
しかしながら、奨励賞の応募がここ数年5件程度と少ない状況が続いております。
このため、これまで対象者を「県内在住・在勤」に限定していたものを平成27年度から他の賞と同様に「国内在住」に広げ全国から応募ができるようにいたしました。
そのほか、今年度から障害者の全国団体などを職員が訪問し、埋もれた人材の応募を働きかけることも行ってまいります。本年7月4日、本庄市の新たな複合施設「アスピアこだま」内に「塙保己一記念館」が開館いたします。
このため、本庄市と連携し記念館の中に、「塙保己一賞」のパネルや資料を展示するなどPRを行ってまいります。
今後とも様々な機会や手段を活用し、「塙保己一賞」の一層の周知に努めてまいります。
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