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掲載日:2023年5月17日
Q 岡田静佳議員(自民)
2025年問題とは、今から10年後の2025年に団塊の世代が全て75歳以上となり、また、同時に人口減少社会を迎えることで、社会や経済の構造自体が大きく変化する激動の時代を迎えるという問題です。こうした中、県が10月20日に発表した平成28年度予算編成方針では、基本方針の一つとして2025年問題への対応が示されました。その対応には、先端産業を育成するなど県内経済を活性化し、稼ぐ力を高めていくこと、女性やシニアなど多彩な人材の社会参画を進めるための人材開発に取り組んでいくこと、高齢者が社会をともに担うシニア革命に投資することを挙げています。
しかしながら、抽象的な方針では県民には方向性が見えづらいのではないかと考えます。県民が求めているのは地域の成長が実感できる、そして将来への不安が払拭され、希望が見出せるような明確な対応方針だと思います。
予算編成は佳境に入っていると思いますが、2025年問題に対し、具体的にどのように取り組んでいくのでしょうか。予算規模や将来の予算編成の方針などについて、企画財政部長にお伺いいたします。
A 中原健一 企画財政部長
本県の財政状況をみると、歳入面では県税収入に一定の増加が見込まれるものの、歳出面では社会保障関連経費などの義務的経費が年々増加しており、依然として厳しい状況にあります。
予算編成作業に先立って10月に来年度の予算規模を一般財源ベースで試算したところ、歳入は1兆4,465億円、歳出は1兆5,518億円、差し引き1,053億円の収支不足を見込んだところです。
この時点での収支不足額としては、昨年とほぼ同水準の厳しい状況となっています。
このため、平成28年度予算の編成作業においては、財政規律を守りつつ、限られた財源を必要な施策にできる限り重点的に配分していく必要があります。
これまで本県では、生産年齢人口の減少などの課題に対し、すでに三大プロジェクトをはじめとした施策に重点的に予算を配分してまいりました。
平成28年度予算編成では、さらに「2025年問題」への対応を基本方針の一つに位置付け、「稼ぐ力」の展開、「人財」開発、「シニア革命」という3つの施策を進めていくこととしています。
具体的には、新たな成長を導く「先端産業創造プロジェクト」や「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」をさらに進めるとともに、シニアの就業支援、地域包括ケアシステムの構築などに取り組む考えです。
今後、予算編成にあたっては、財政規律の確保とともに、「2025年問題」をはじめとする県政の課題に的確に対応できるよう作業を進めてまいります。
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