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掲載日:2023年5月17日

平成27年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(清水義憲議員)

外国人児童、生徒に対する県の積極的な支援について 

Q 清水義憲議員(自民

皆さんは、全く言葉の通じないところへ1人で何日も置き去りにされた経験はおありでしょうか。大人であれば幾らか知恵を絞り、生活するすべを考えることもできるかもしれません。身ぶり手ぶりを駆使し、何とか自分の意思を伝える努力をするでしょう。
私は、上尾市国際交流協会の会長として多くのことを学ばせていただきました。埼玉県では今、大まかに言って2パーセント程度の人が外国籍の人です。さらに、最近では親に連れられて何の準備もなく日本に連れてこられる小学生、中学生年代の子供が多くなっています。義務教育年代であれば、各市町村ではその子供に教育を与えます。しかし、これは少し考えても分かるように大変なことです。算数、理科、社会はおろか、言葉が全く分からないのです。言葉も分からずに教科の勉強ができるものでしょうか。学校では、このような子供のために、取り出し授業といって、その子供だけ別な場所に移し特別な授業も行います。しかし、教師も言葉が通じないため授業にならず、ひたすら平仮名や漢字の書き取りをさせているという話も聞きました。
このような子供たちも、次第に日本語を理解し、学校になじんでいくということであれば何の問題もありませんが、時として、分からない言葉の中で友達もできず、訳の分からない授業時間に耐え切れず学校に来なくなり、やがて町をさまよい歩き、悪さを働くようになるということもあるようです。
これから労働力人口の不足から外国の方が日本に多く入ってくることも予想されます。夫婦で子供も一緒に日本に連れてくるということも十分考えられることです。勝手に子供を連れてきたのだからという考えの方もあるかもしれません。しかし、そのような子供たちに対する教育がおざなりになるとか、最悪は放置するようなことがあったとすれば、それは埼玉県の治安を脅かす原因にもなりかねません。全く背景は分かりませんし、子供の問題でもありませんが、もしかしたら熊谷で起きた殺人事件も、言葉の分からない国に来て孤独になり、自暴自棄になったと考えるのは、考え過ぎでしょうか。
私は、日本語を教える教師の指導力の向上と日本語を教えるシステムの充実が急務と考えます。日本語を教えるということは、何も対象となる外国人の言葉が話せる必要はありません。英語もフランス語もスペイン語も中国語も、ましてスワヒリ語も必要ないのであります。日本語を教える知識と技術さえあれば、どの言葉を話す人にも日本語を教えることはできるのです。各市町村が外国人児童、生徒にしっかりとした教育を与えるために、日本語を教える教師の指導力の向上と日本語を教えるシステムの充実について県の支援が必要と考えますが、教育長の御所見をお伺いします。 

A 関根郁夫 教育長

現在、日本語指導が必要な外国人児童生徒数は、県内で約1,200人おり、増加傾向にございます。
このような中、外国人児童生徒が、日本語を習得し、生き生きと学校生活を送れるようにすることが求められております。
そのため、県では、日本語の習得が十分でない児童生徒が多く在籍する学校に、教員を増員するなどの対応をしております。
また、議員ご指摘のとおり、日本語を教える教員の指導力の向上と学校への支援体制の充実が必要であると考えます。
そこで、日本語を教える教員を対象とした研究協議会を開催し、日本語を習得させるための効果的な指導方法などを協議し、指導力の向上を図っております。
また、教育局にブラジル国籍とアルゼンチン国籍の国際交流員を配置して、日本語の指導方法や生活指導などに関する学校からの様々な悩みに対し、電話相談や学校訪問を通してきめ細かい対応をしております。
さらに、外国人児童生徒が日本の学校での生活や授業に早く慣れることができるよう、英語・中国語・スペイン語・ポルトガル語に対応した補助教材を作成し、積極的な活用を促しております。
今後も、来日直後の外国人児童生徒に対する効果的な授業計画を示した資料など、国や他県の資料も含め、各学校へ適切な情報を提供できるようにしてまいります。
こうした取組を通じて、日本語指導が必要な外国人児童生徒に対する教育が一層充実するよう、市町村教育委員会を積極的に支援してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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