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ページ番号:58503

掲載日:2023年5月18日

平成27年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (松坂喜浩議員)

介護人材の不足への対応について

Q 松坂喜浩議員(改革

上田知事は、2025年に団塊の世代全てが75歳以上の仲間入りをし、それまで医療、介護、看護の資源を充実させ、有効にさせるシステムを再構築し、安心・安全な社会をつくるとしております。
急速な高齢化社会のピークを迎えるのが2025年、県内では、10年後には75歳以上の方が今年と比べ53.9パーセント増の117万7,000人に達し、増加率は全国1位。これに伴い、県内の介護人材は約2万7,000人不足すると試算されています。民間の有識者会議、日本創成会議は、県内で10年後に介護ベッドの不足から、約2万5,000人が必要な介護を受けられなくなると発表しております。それに対して県は、施設を増やして不足分はカバーできるとしながらも、人材確保の見通しは立っていないと言われております。
実際の介護の現場では、入浴やトイレの補助などの力の要る作業も多く、男性の職員に対する需要も多いものの、命を預かる仕事で精神的にもつらいが、給料は安い。高齢者を支えてあげたいが、生活が成り立たないので、やむを得ず離職し、比較的収入が高い職業へ転職するという人が増えているのも事実であります。
介護職員の昨年の平均月収は、福祉介護職員で20万7,800円、全労働者の平均の29万9,600円と比べ、月平均で10万円も低いことになります。そのような現状の中、介護職員の離職が進み、人手不足で介護の質が低下し、現場では事故や虐待などの問題が起きることも懸念されております。埼玉県は東京都と隣接し、特に賃金格差を生じやすいため、配慮していかなければならないと考えます。
県内にあっては、離職者の少ない施設や施設の運営に優れている等、優良事業者に特典を与え、県内介護事業者のレベルアップ等を図る施策に取り組んでもいいと考えます。介護人材不足にどのような取組をしていくのか、上田知事に考えをお伺いします。

A 上田清司 知事

団塊の世代が全て後期高齢者となる2025年に向け、介護人材の確保・定着は行政と関係者が一丸となって取り組むべき課題であります。
まずもって大事なことは、経営者が明確な経営理念を持ち、職員のキャリアアップを図るなど将来に希望が持てる職場を実現することでございます。
そこで県では平成25年2月に老人福祉施設協議会など関係5団体と「介護職員しっかり応援プロジェクト」を立ち上げまして、経営者の意識や職員のやり甲斐を高める取組を進めてまいりました。
具体的には、全国初の合同入職式や事業所表彰式の開催、モデル給与表の導入促進などに取り組んでまいりました。
取組の一つであります事業所表彰式については、職員の確保・定着のために優れた取組を行った事業所や定着率向上に成果を上げた事業所を表彰してきたところでございます。
これは私が直接表彰状を授与し、県のホームページで広く紹介することにより、優れた取組について各事業所での実践を促すものでございます。
今後は、例えば適正な給与水準を確保している、職員のキャリアアップや育児と介護の両立を支援しているとか、将来に希望を持って働き続けられる事業所などを増やしていく必要があると思います。
そこで、こうした優れた取組を行っている事業所を認証する制度を創設するなど、優良事業所をよりクローズアップさせる仕組みを関係団体の皆様と協議して取り決めをしていきたいと考えております。
また、発想を転換して、支えられる人であった高齢者を支える人として捉えて、元気な高齢者の介護現場での就労を進めるなど、引き続き介護人材の確保・定着に取り組んでまいります。
一方、増え続ける介護需要を抑制することも極めて重要だと思います。
このため、高齢者の方がいつまでも住み慣れた地域で元気に暮らせるよう、健康長寿埼玉プロジェクトや介護予防に、市町村とともにしっかりと取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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