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ページ番号:58120
掲載日:2023年5月18日
Q 畠山 稔議員(民主・無所属)
年間を通じてほぼ一定である地中の温度は、冬は外気よりも暖かいので暖房用として、夏は逆に冷たいので冷房用として利用することが可能です。この地中熱を活用したヒートポンプシステムは、節電などの省エネ性能や、CO2の排出抑制に優れていることに加え、熱を野外に放出しないため、ヒートアイランド現象の緩和も期待できる環境に優しいシステムです。
私は、地中熱ヒートポンプシステムは大きな可能性を秘めており、これをうまく普及させることが今後のエネルギー政策の重要な手段の一つになると考えています。現在、県の先端産業創造プロジェクトでは、次世代住宅に活用が期待される新エネルギーとして、新たな方式による地中熱ヒートポンプシステムの研究開発を進めています。去る3月の予算特別委員会においても、この研究開発について質問させていただきましたが、県内の住宅メーカーや空調機器メーカーなど多くの企業に加え、埼玉大学をはじめとした3大学と連携し、地中熱ヒートポンプシステムの普及を妨げている高額な設置コストを抑えることができるシステムを開発しているということでした。設置コストを大幅に削減できれば、当然ながらこのシステムの普及につながり、今後のエネルギー政策の一助となりますし、新たなビジネスも起こすことができるといった一石二鳥の効果があります。
私は、この取組を高く評価しております。新たな地中熱ヒートポンプシステムを埼玉から発信し、全国へ広げていくことができれば素晴らしいと考えています。
そこで、産業労働部長にお伺いいたします。この研究開発は、現在3年間のプロジェクトの2年目、ちょうど折り返しに差しかかっているところと聞いております。そろそろこのシステムの事業化に向けて、システムをPRする方法についても検討していく時期であります。そこで、現在の研究開発の進捗状況、今後このシステムをどのようにPRしていくか、お考えをお聞かせください。
A 立川吉朗 産業労働部長
地中熱ヒートポンプシステムは省エネ効果などに優れる一方、導入のための初期投資がエアコンなどに比較して高額であるため、普及が進まない状況にあります。
そこで県では、今までより高効率で低コストの地中熱ヒートポンプの開発を進めております。
新たな方式を採用することによって、採熱のために掘る穴の深さを従来の3分の1程度に留め、掘削費用を抑えることができます。
また、従来必要だった熱交換器をなくしたシンプルな構造にすることで、低コスト化を目指しております。
既に試作品は完成しており、現在ヒートポンプを制御するシステム開発など、実用化に向けた開発を進めているところでございます。
今後は実証試験を重ねることで問題点を解消し、全国へ展開できる埼玉発の地中熱ヒートポンプシステムの製品化を目指してまいります。
次に今後このシステムをどのようにPRしていく考えなのかについてです。
本研究開発においては、将来の速やかな普及を見据え、このシステムの優位性や研究の進捗状況を県内外の住宅メーカーや建築設計事務所などに説明する合同研究会を、定期的に開催しております。
先週の9月24日でございますが合同研究会を開催し、100名を超える参加者のもと、このシステムのPRを行ったところでございます。
また、毎年1月に開催いたします彩の国ビジネスアリーナにおいてこのシステムのPRを行っているほか、地中熱ヒートポンプシステムの普及活動を全国的に行っている団体の広報誌でも紹介されました。
今後はこのようなPRに加え、住宅関連技術・エネルギー関連技術の展示会への出展や業界団体の広報媒体の活用など、全国に発信できる効果的なPRを行ってまいります。
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