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掲載日:2023年5月17日
Q 水村篤弘議員(民主・無所属)
本年9月27日に、大阪府内のある中学校の体育大会で組み体操の人間ピラミッドに取り組んでいた男子生徒が右腕を骨折するという事故が起きました。この学校では10段ピラミッドに挑戦をしており、バランスが崩れました。骨折をした生徒を含め、重軽傷6名とのことです。
組み体操は、学習指導要領には含まれておらず、実施判断は学校に委ねられていますが、多くの学校で実施されています。そして、日本スポーツ振興センターによると、小中高等学校の組み体操事故件数は、平成26年度は8,592件もあったとのことです。昔に比べて段数が高くなることにより、事故が多発していることが数字からも明らかであります。
また、本年5月には、学校での柔道部での死亡事故が昭和58年以降で119人に達したとの報道もありました。
県内での最近報道された事例では、今年の6月に特別支援学校で授業中に男子生徒が指を骨折などし、その後、4本を切除した事故、昨年には小学校での水泳の授業中に女児が死亡する事故などもありました。
このように、県内外で学校管理下での重大事故が多発をしております。こうした事故が多発している背景には、一部の教職員や学校において、合理的な安全に対する配慮を軽視した伝統的な精神論、根性論があり、責任の所在を明確にしない無責任体質があるのではないかと懸念をしております。組み体操や柔道、そのほか様々な体育行事、部活動などが学校で行われるのは、それぞれ体力向上、団結力を養う、精神力を養うとか、様々な目的もあるかと思いますが、事故が起きて、けがをしたり後遺症が残ったり死亡してしまっては、本人も御家族も悔やみ切れません。
そこで、教育長に質問をいたします。
埼玉県内の小中高等学校での人間ピラミッドの実施状況はどのようになっているのでしょうか。人間ピラミッドを実施しているその目的は、ほかの手段では達成できないのでしょうか。6段以上の人間ピラミッドを実施している学校はどのくらいあるのでしょうか。
また、大阪市教育委員会は、重大事故を防ぐために、ピラミッドの高さを5段までとする規制を行っていますが、本県としても重大事故の防止のために規制を行ってはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
A 関根郁夫 教育長
「平成27年度の組体操の人間ピラミッドの実施状況」でございますが、小学校623校、中学校108校、高等学校6校、特別支援学校13校でございます。
次に、「人間ピラミッドの実施目的は他の手段では達成できないのか」でございますが、この組体操特有の達成感や一体感を得られることから、地域や保護者の期待及び学校の伝統などを踏まえ、各学校で判断しております。
次に、「6段以上の人間ピラミッドを実施している学校数」でございますが、小学校241校、中学校24校、高等学校1校、特別支援学校1校でございます。
次に、「本県でも高さ規制を行ってはどうか」でございますが、人間ピラミッドによる事故が各地で発生していることから、県教育委員会では事故防止の徹底を図るために、全ての公立学校に、先月通知をいたしました。
この通知では、適切な人数の教員を配置すること、十分な練習時間を確保すること、児童生徒の実態に即した種目及び内容を選定することなどを明記いたしました。
今後とも各学校において、組体操などの体育的行事の実施に際しては、児童生徒の安全確保に最大限配慮するよう、各市町村教育委員会や各学校と連携・協力しながら、指導してまいります。
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