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ページ番号:61313
掲載日:2023年5月17日
Q 水村篤弘議員(民主・無所属)
都市部で不足している保育園に代わって、誰でも子供を預けることができる施設として、認定こども園制度が8年前に発足をいたしました。今年の4月から始まった子ども・子育て支援新制度の中では、認定こども園は幼稚園と保育所の両方の機能を持ち、地域の子育て支援を行う施設であり、学校及び児童福祉施設としての法的位置付けを持つ単一の施設となりました。そして、認可、指導監督、財政措置の一元化が図られ、二重行政が解消されました。
そして、新制度では、地域の実情に応じた子育て支援の展開が可能とされ、人口減少地域では、子供の数が減少しても、認定こども園を活用して一定規模の子供集団を確保しつつ、教育、保育の提供が可能とされています。また、都市部においては、施設、人員に余裕のある幼稚園の認定こども園移行により、待機児童の解消が可能になるとされています。
認定こども園の数は、全国で見ると、今年4月時点で2,836施設であり、前年度の1,360件からほぼ倍増しています。一方、県内の認定こども園の数は、今年4月時点で40施設であり、余り増加していません。大阪府や兵庫県では、認定こども園が200以上あります。埼玉県の待機児童数は、今年4月1日の時点で1,097人でした。県でも、保育サービス受入枠を毎年拡大していることは高く評価をしていますが、解消には至っておりません。認定こども園制度の趣旨や目的、本県の待機児童数などを考えると、県内でも認定こども園が増加してもよいと思います。
そこで、福祉部長に質問をいたします。
1点目、認定こども園への移行が進まない背景には、新制度への理解が進んでいないことが要因の一つであると言われています。県として、事業者の方へ理解をしていただくために更なる取組が求められると考えますが、御所見をお伺いいたします。
2点目、今年の春には新制度への移行に伴い給付される額が減額となることなどの理由から、認定こども園を返上する動きが報道され、本県でも20の認定こども園が返上をいたしました。民間の運営者がコスト面で判断をするのはやむを得ない部分もあります。県として国に対して、給付される額の増額を求めてはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
A 田島 浩 福祉部長
まず、認定こども園への移行を進めるため、事業者の方に理解をしていただくための更なる取組についてでございます。
県では、幼稚園や保育所を対象にした会議や研修会、市町村の職員を集めた会議において、認定こども園制度の周知や、補助制度の説明を行ってまいりました。
また、市町村を通じて幼稚園や保育所へ認定こども園に関する最新情報の提供などを行っております。
今後は、県ホームページの活用や関係部局と連携することにより、認定こども園制度の更なる周知に努めてまいります。
次に、国に対して給付費の増額を求めることについてでございます。
今年度から始まった子ども・子育て支援新制度では、規模の大きい保育所や幼稚園が同規模の認定こども園に移行した場合、給付費が移行前と比べて減少するという課題があります。
このため、県では、認定こども園の給付費を改善するよう国に対し引き続き要望してまいります。
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