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掲載日:2023年5月17日
Q 岡田静佳議員(自民)
横浜市の大型マンションが傾いた問題が埼玉県にも波及し、大きな問題となっています。首都圏に位置する本県には多くのマンションがあり、平成26年度末では県内の分譲マンションは41万5,000戸、そのうち築30年以上のものは11万6,000戸あるとのことです。資産管理、居住価値、運命共同体とも言えるマンションの価値を上げることは、埼玉県の価値にもつながります。人口減少、超高齢化社会が急速に進行する中で、行政としてその所管する地域の魅力を創出し、住んでみたい地域として選ばれるための施策の一環としてマンション問題に取り組む必要があります。また、法務省も今年の5月12日に、各都道府県に対し通達を出しています。
現在、マンション管理無料相談会は各地域で実施されていますが、住宅についての相談窓口としては大宮駅コンコースに「住まいの相談プラザ」が常設されていますが、県西部の方が大宮まで出向くのは大変です。
そこで、分譲マンションアドバイザーを積極的に活用し、以前県が実施していた管理組合にマンション管理士を派遣し、じっくり話を聞きながら管理組合の運営診断をして、管理組合の自立的活動を促す気づき診断などを復活させ、より快適な住環境を作る取り組みをされてはいかがでしょうか、都市整備部長にお尋ねいたします。
A 秋山幸男 都市整備部長
分譲マンションには多数の方がお住まいのため、修繕や管理組合の運営などで合意形成が難しいという面があります。
合意形成が出来ず、管理が不十分なまま老朽化が進めば、地域環境の悪化にもつながるおそれがあります。
そこで県では、平成24年度と25年度に、県などが主催する無料相談会などで相談のあった管理組合にマンション管理士を派遣する「気づき診断」を行いました。
この「気づき診断」では、地域の実情に詳しい市町が関わっていなかったことから、管理上に問題のあるマンションが必ずしも対象になっていなかったなどの課題がありました。
そのため平成26年度からは、市町の協力を得て、問題が表面化している老朽化マンションに絞ってマンション管理士を派遣する、マンション管理の適正化事業を開始いたしました。
また、この事業の効果を高めるため、マンション管理士の中でも、老朽化対策に意識が高く実績がある方々を「埼玉県分譲マンションアドバイザー」として登録する制度も創設いたしました。
一方、管理組合が抱える問題は老朽化に限ったものではありません。
そこで今後は、老朽化以外の問題を抱える管理組合に対しても、相談窓口である市町や埼玉県住宅供給公社と連携して、それぞれの問題に適したアドバイザーを派遣する取組を考えております。
また、アドバイザーの派遣にかかる費用につきましても、管理組合の負担が軽減されるよう検討してまいります。
今後とも、アドバイザーの方々が活躍できる仕組みづくりを進め、市町のマンション対策を支援してまいります。
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