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ページ番号:61552
掲載日:2023年5月17日
Q 木下博信議員(改革)
県立高校の入学試験問題、正直、難し過ぎます。実際の受験生の特定分布を見てみると、浦和、大宮などごく一部の最難関校のための入試問題とすれば、極めて妥当な結果です。つまり、ほとんどの県立校には適した問題とは言えないということになります。そう思うのは私だけではなく、これまでにも県議会で、難し過ぎるのではないかという指摘がなされてきて、先日、改革案が公表されました。これは、現状の改善に向かう改革案だと感じます。
しかし、2種類の入試問題を設定するだけでは、問題は解消しません。県教委の発表では、十数校が難問を含む問題を選択する可能性があるとのことでした。これ、裏返せば9割の学校は相変わらず統一問題ということになるからです。それぞれの学校で、受験生にやりがいと達成感があり、適切な選考をしていくためには、更に二分していく。つまり3種類の問題選択を可能にしていく必要があるのではないでしょうか。そうでないならば、標準の入試問題は、全ての高校の受験生が一定の点数をとれる問題でありながら、適切な点数分布となって合否判定も行えるという、極めて困難なバランス点を見出さなければなりません。
なぜなら、県立校の入試問題は、入学者選考として機能するだけでなく、中学3年時のやる気を引き出せるかどうかという役割まで持ってしまっているからです。中学3年時は、県立校入試を極めて精巧に想定した模試が何回も実施されます。入試問題が難し過ぎると、それを想定した模試において、努力しても点数の伸びは少なくなります。それでは、多くの生徒にとって、やってもこんなものかという気持ちを生じさせてしまいます。
しかし、より平易な入試問題になれば、模試において、やってみたらこんなに変化したという手応えが生じるようになります。じゃ、もっと頑張ってみようとやる気を生み出しやすくなるはずです。全く模試が存在しないなら、入学者選考だけ考えればいいのですが、現実に模試が存在する以上、入試問題は中学3年時の生徒の学習意欲に、達成感の体験に、重大な影響を与えているのです。
その現実を踏まえた上で、平成29年度入試に向けては、先日発表の方式を更に踏み込み3方式にするのか、困難であっても絶妙なバランスを追求して2方式で行くのか、教育長の見解をお聞かせください。
また、問題の難易度の最終確定に向けて、先述の理由により、中学の現場の先生方の声を十分過ぎるほど聞き、反映させる必要があると考えますので、その方向性についても併せてお答えください。
A 関根郁夫 教育長
まず、平成29年度入試に向けて、先日発表の方式をさらに踏み込み3方式にするのか、絶妙なバランスを追求して2方式でいくのかについてでございます。
高校入試の学力検査の問題は、中学校における平素の学習を重んじ、3年間の学習の到達度を確認することをねらいとしており、原則として1種類であるべきだと考えております。
しかしながら、これまでの数学と英語については、正答率が極端に低い問題があるなど、難易度の設定に課題がありました。
そこで、中学校と高等学校の校長、教頭、教員の代表を委員とする協議会を設置して、昨年11月から検討してまいりました。
その結果、生徒が最後までしっかりと取り組み、力が発揮できるよう、全体的に取り組みやすい問題を増やすことといたしました。
一方で、学力の高い生徒が集まり、得点の差がつかないような高校には、例外的に、学校の希望により、一部に応用的な内容を含む学力検査を実施できることといたしました。
そこで、現在の中学2年生が受検する平成29年度入試から、数学と英語については、全体的に取り組み易くした問題と、応用的な内容を含む問題の2つの種類で実施いたします。
御指摘の3種類の問題では、高校を学力でランク分けするような懸念がありますので、このような方式を選択したところでございます。
次に、問題の難易度の設定に中学の現場の先生方の声を『十分すぎるほど聞き反映させる』ことについてでございます。
高校入試は、中学校教育に大きな影響があることから、毎年、中学校や市町村教育委員会等を対象としたアンケート調査を実施するなど、現場の声の把握に努めております。
子供たちにとって、高校入試は、乗り越えるべきハードルであり、夢や希望の実現に向けて大きな一歩を踏み出すための挑戦の機会でもあります。
問題の作成にあたりましては、子供たちが3年間の学習の成果を十分に発揮できるよう、現場の教員の意見を聞くなどして、しっかりと取り組んでまいります。
再Q 木下博信議員(改革)
午前中の松澤議員の答弁でも私の答弁でも、今、教育長述べられていましたが、問題については、諦めずに最後までやれる、そして力が発揮できるようにというふうに言っていただいているので、私も、先ほど質問で触れたように、2方式でいくんだとしたら、困難であっても、絶妙なバランスで、多くの学校が選択する問題は作っていただけるようにも聞こえるんですけど、実際に今教育委員会が提示されているサンプルの問題、このサンプルの問題が、午前も私にも答弁されたように、諦めずに最後までやれて、力を発揮できるような問題かというと、相変わらず、やっぱり難しいというふうに思っています。
ですので、今出しているサンプルが既にその状態でありますよということで答えていらっしゃるのか、それともあれはあくまでサンプルであって、今後、本当に何度も現場の声を聞くとかいろんなことをおっしゃっていました、アンケートをとると。そういう検証を重ねながら、あれはあくまでサンプルで、今後、正に今答弁にあったように、諦めずに最後まで取り組める、力が発揮できるような問題に向けて、まだまだこれから検討を重ねていくということで理解していいのか。あのサンプルで確定なのか、あれはあくまでサンプルで、これからいろんな見直しをして、おっしゃったような問題にブラッシュアップしていくのか、その点だけお答えください。
再A 教育長
サンプル問題ですが、お示ししておりますので一つの目安となると思っております。
しかし先ほどの答弁でも申しあげましたとおり、現場の意見を聞きながら、しっかりと問題の作成にあたってまいりたいと考えております。
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