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ページ番号:54253
掲載日:2023年5月19日
Q 荒川岩雄議員(自民)
二元代表制における議会の役割について、知事、もう一度考え直そうではありませんか。もう一度振り返ってみようではありませんか。
国会と異なって、地方議会には、二元代表制の下に執行機関の行政運営をチェックするということが求められております。県議会の果たすべき役割の、私は9割以上は知事を監視することであると、こう思っております。忘れもしません。12年前、私が1期生だったときの最初の一般質問で、知事には、議会は車の両輪ではなくして、知事の車の隣につけているパトカーと思ってくださいと。パトロールカーとして、知事が暴走したときにはこれを止める、知事が正しい行いをしているときにはこれを守る、推進する、それが議会の役割だと、こう質問のとき述べました。知事には、その意味から県議会議員は全部野党との心構えを持つべしと、こうも申し上げました。これに対して知事も、同感であると、こうお答えしたわけであります。知事には、このやりとりを覚えていらっしゃるでしょうか。
知事は、選挙によって県民から選ばれますので、人格者であることは間違いはないと思いますけれども、知事もまた人間であります。常にベストな選択ができるとは限りません。時には暴走してしまう可能性もあろうかと思います。我々県議会は、県民によって、これをチェックするよう、知事をチェックするよう大きな役割を任されて選任されているわけであります。自民党と知事との対立などといって、メディアでは面白おかしく取り上げられておりますけれども、議会は知事の行政運営をチェックし、独善的な運営を邪魔することが仕事なんでございますから、正すべきことは正すということに何ら問題はないわけであります。むしろ、自民党はきちんと役割を果たしてまいりました。このように私は考えております。
その意味から、上田知事がプロジェクトせんたくの応援団長となって、自分に親しいイエスマンの派閥をつくるのは県議会と知事の癒着であって、県議会が知事のチェック機能を果たせなくなるという誤った議会改革になるのではないかと私は思います。知事の考える議会改革とはどんなことなんですか。
また、知事は、オープンな議会への改革とおっしゃいます。しかし、これは手段と目的を巧妙にすり替えて、県民の目くらましをさせているのではないかとも私は考えています。議会の目的は、何度も申し上げておりますように、知事を監視することであります。そのための手段、プロセスは、県民に対してオープンにすること、これはもちろんもっともなことでございます。手段のほうは、手段のほうの改革を進めるように言っておいて、裏では自分の派閥をつくり、議会の目的である監視機能が働かないようにするということにならないんですか。知事が議会改革と騒ぎ過ぎるのはナンセンスであると私は思います。県民を目くらまし戦法で欺いておいて、最後には何をたくらんでいるのか、薄気味悪い感じをいたします。
そこで伺います。知事は、議会の役割は何だと考えているんですか。12年ぶりになりますが、もう一度、もう一度見解をお伺いいたします。
議会改革というのは、なぜ、どのような点で必要だと考えているんですか。我々県議会が自ら議会改革をするのは当然であります。自浄作用であります。しかし、知事の考える議会改革とはどんなものなんですか。そもそも行政の長が、議会改革などと言って議会に手を突っ込んでくるのはおこがましくありませんか、見解を伺います。
A 上田清司 知事
「二元代表制における議会の役割」について、議会の役割をどう考えているのかでございます。
知事就任当時、平成15年9月の定例県議会で、荒川議員が言われたことも記憶しております。とにかく、チェック機能だと、このことを強く言っておられました。そして、また、私自身も「そのとおりだ」というようなことを答弁したような記憶も残っております。この考え方は、今も変わっておりません。
二元代表制の下で、議会から厳しい御指摘や御提案をいただき、執行部でそれに応える政策を実現していく、それが県政の発展につながるものだと思っております。
車の両輪によく例えられる執行部と議会が、緊張感を保って、互いに切磋琢磨しながら、県政の発展という共通の目標に向かって進んでいく。これが、私なりに考える地方自治の二元代表制の議会と執行部の役割ではないかと思っております。
次に、議会改革について、「私の方が何か物を申すのはおこがましい」という御指摘をいただきました。執行機関の長である知事が二元代表の一翼をなす議会の自主性を尊重すべきことは当然でございます。
ただ、議会のことについては一切言葉をしてはならないというふうに、私は受け取っておりません。
実際、これまでも、各会派の皆さんたちと議員の皆さん、あるいは市町村議員の皆さんたちと議会改革についての討論会や、あるいは個々の議論の中でも議論したこともございますし、そのことでとやかく言われたことはございませんでした。
ただ、荒川議員が言われるように、記者会見などで問われた時に、軽々に発言するのはいかがなものかという、あるいは私に対する御助言ではないかというふうに受け止めておりますが、これもまた全くノーコメントだというのも、県民的からみれば不思議に思いますので、若干私も口がすべっているのかもしれませんが、いささかそういうことについても若干のコメントをさせていただいているだけでございまして、決して議会の自主性やそうしたものについて介入するとか、そういうものではないということについては御理解を賜りたいと思っております。
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