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掲載日:2023年5月19日
Q 浅井 明議員(自民)
平成26年5月に、民間研究機関である日本創成会議が、人口の再生産力を担う若年女性(20歳から39歳)が2040年までに50パーセント以上減少する消滅可能性都市が全国で896自治体、49.8パーセントに上ると試算を公表しました。消滅可能性都市では、介護保険や医療保険などの社会保障の維持が困難で、雇用も確保しづらく、行政機能の維持が困難になるとされており、ストップ少子化戦略や大都市への流出に歯止めをかける地方元気戦略などが必要と提言されました。
消滅可能性都市とされた自治体では、衝撃を持って受け止められているのではないでしょうか。我が埼玉県内にも可能性のある自治体が21あるとされ、早急に地域からの若者の流出を防ぐとともに、新たな人口流入を図る政策が必要です。来る10月1日には国勢調査が実施される予定であります。今回から、インターネットやスマートフォンによる回答も予定されており、より正確な人口、世帯の状況が把握されることも期待され、調査結果などのデータをより生かすことが可能になっていくことも期待されます。
各市町村では、対策として家賃補助、学費補助、保育園の無料化、若者や女性の働く場所を提供するための企業誘致、地場産業の新たなる掘り起こし等、子育て支援と魅力あるまちづくり、まちおこしを中心的政策として取り組まれているようです。
政府では、急速な少子高齢化に対応し、人口の減少に歯止めをかけるため、平成26年11月に、まち・ひと・しごと創生法を制定し、同年12月には、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン及び、今後5か年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめ、まち・ひと・しごと創生総合戦略を閣議決定いたしました。地方自治体でも、人口ビジョン、総合戦略を平成27年度中に策定することとされています。県内の市町村でも鋭意策定中と思われます。
そこで、県の果たす役割も重要であり、急速な高齢化や人口減少問題を喫緊の課題として捉えて対応していくべきです。そこで、県では市町村の人口ビジョン、総合戦略策定などどのように支援していくのか、企画財政部長にお伺いいたします。
A 中原健一 企画財政部長
国は地方版総合戦略における自治体の役割について、都道府県の総合戦略では、広域にわたる施策や基盤的な施策を中心に盛り込むよう期待しております。
また、市町村の総合戦略には、地域の特色や地域資源を生かし、住民に身近な施策を幅広く盛り込むとともに、複数市町村間の連携に取り組むことを期待しております。
こうした役割分担の上で、総合戦略の策定に際しまして、国は都道府県に市町村間の取組に関する連絡調整や、小規模市町村への支援を行うことを求めているところでございます。
県では、市町村の人口ビジョン及び総合戦略の策定を支援するため、県内全市町村の担当者を集めた連絡会議を開催しております。これまで4回開催し、各市町村の検討状況などの情報共有を行ってまいりました。
また、県内を10地域に分け、個々の市町村を超えて地域共通で課題を検討できるよう、「地域の未来を考える政策プロジェクト会議」を開催しております。
この会議の中では、例えば比企地域におきましては出生率の向上など、また秩父地域においては観光振興による地域経済の活性化などを中心に意見が出されております。
大学や金融機関の有識者にも幅広く意見をいただくとともに、必要に応じて県の本庁職員との意見交換も行い、県の各施策との連携を図っているところでございます。
県としましては、市町村の「人口ビジョン」及び「総合戦略」が円滑に、また早期に策定されるよう、引き続き支援してまいります。
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