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ページ番号:54579
掲載日:2023年5月19日
Q 安藤友貴議員(公明)
私は、昨年8月に小学校に通う子供の親御さんなど約10名と懇談、意見交換をいたしました。内容は皆様からの要望で、登下校の見守りについてです。通学路の道路整備やボランティアの見守り活動などについて、様々な御要望がありました。その中で、私からは様々な他県の先進事例を紹介したのですが、皆様声をそろえて、「これはいいですね」と言われたものがあります。それは、登下校の見守りのメールシステムです。子供たちが背負うランドセルに入れているICタグが反応し、登下校の際に学校の門を通過すると、「今学校に入りました」、「今学校を出ました」というメールが保護者に自動的に送信されるシステムであります。メールがあれば、帰ってくる時間の予測がつき、また、学校にちゃんと着いたことが分かって安心など、保護者の方々には好評で、「安藤さん、是非県でも導入してください」との御意見をいただきました。
そこで、早速このシステムを開発している兵庫県の阪神電気鉄道株式会社に視察してまいりました。このシステム名は「ミマモルメ」、全国、今約620校の学校に導入、利用者は約13万人に上ります。登下校のメールだけでなく、学校からの一斉連絡にも使用できるということで、使い方は多彩です。システム導入のための工事費は阪神電気鉄道が負担。利用を希望される保護者の方は、月に約300円から400円の使用料を支払うことになっています。行政は予算ゼロです。東京都をはじめ群馬県など関東地域にも導入が進んでおり、先日、私は、テレビでも報道されたことを聞きました。
導入後、開発元の方には保護者からのお礼のお手紙がたくさんあるそうで、内容は、「メールが来ると、ああ、今門を出たんだなと子供の姿が目に浮かび、温かい気持ちになりました」、また5年生から学校に行けなくなったお子さんの保護者より、「ああ、今日は頑張って学校に行けたんだ。また、今日は行けなかったか、しんどかったかなど、職場で一喜一憂しました。この子もおかげさまで無事卒業です」など、心からの感謝のお手紙が寄せられており、私も感動をいたしました。
こうしたシステムの導入は、各自治体、各学校で決めることだと思いますが、本県でも積極的に導入した学校等を調査し、是非県内に広めていただきたいと思いますが、教育長の御所見をお伺いします。
A 関根郁夫 教育長
登下校時の児童生徒の安心安全を確保することは、極めて重要なことと認識しております。
本県では、学校だけではなく、わがまち防犯隊や子ども110番の家の設置など、地域との連携・協力により、安全対策を進めております。
また、県教育委員会でも、警察官のOBなど防犯の専門家である「スクールガード・リーダー」を県内全小学校に配置し、ボランティアの方に直接指導していただくことで、登下校の安全確保の充実を図っております。
こうした取組の成果として、例えば、昨年度、県教育委員会に報告のあった不審者被害は11件であり、10年前の平成16年度の66件と比較すると大幅に減少しております。
今回、児童生徒の登下校を知らせるメール配信システムが、大きな安心を保護者に提供できる優れたシステムであるということを御提案いただきました。
そこで、県教育委員会といたしましては、このようなシステムを導入されている学校を調査し、良い点や課題となる点などにつきまして情報収集してまいります。
その上で、今後開催される市町村教育委員会向けの会議などを活用して、収集した事例の情報を提供してまいります。
今後とも、子供たちの登下校時の一層の安全確保に向け、各市町村教育委員会と連携・協力しながら、実態に応じた安全対策に努めてまいります。
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