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ページ番号:58465
掲載日:2023年5月18日
Q 金子正江議員(共産党)
格差と貧困の広がりなどを背景に、子育ての困難さが増し、児童相談所の役割は重くなる一方です。県内虐待通告は過去最多の7,028件に達しています。先日お話を伺った地元の越谷児童相談所では、育成相談や虐待などを含む相談の総数は、この16年間で20倍の1,188件に達している一方、職員体制は3倍増にとどまっています。とりわけ、越谷児童相談所は北は幸手市から南は三郷市の広大な地域を管轄しており、その人口規模は127万強と県内最高となっています。児童福祉士など、児相職員を抜本的に増やすとともに、春日部支所の創設や草加支所の児童相談所への格上げをし、管轄区域を分割すべきと考えます。福祉部長の見解を求めます。
また、越谷児相には定員30人の一時保護所があり、25名の子供たちが入所していました。入所率は常に8割から9割であり、そのうち中学生以上が3分の1を占める時もあります。部屋は6人部屋など、相部屋が基本です。一時保護という原則ではありますが、平均在所日数は38日間と1か月以上の滞在が常態化しています。一時保護所には、虐待と非行という異なる理由で保護された子供たちがおり、トラブルが絶えない、人手不足で管理優先の対応だなどの指摘もあります。心身ともに傷ついた子供が生活する環境として改善が必要です。児童養護施設と同様、個室化など環境改善を進めるために、越谷の一時保護所を増設すべきです。福祉部長よりお答えください。
A 田島 浩 福祉部長
まず、越谷児童相談所職員の増員についてでございます。
越谷児童相談所の職員につきましては、草加支所を含め、現在68人であり、平成10年度の23人から45人増員しております。
増員の主なものは、虐待対応などを担当する児童福祉司18人、心のケアをする児童心理司4人の他、一時保護を担当する児童指導員、保育士など18人でございます。
今後とも、増加する児童虐待相談に適切に対応できるよう、必要な体制の確保に努めてまいります。
次に、越谷児童相談所春日部支所の創設についてでございます。
越谷児童相談所は、県内最多の管内人口と相談件数を抱えていたことから、平成22年4月に草加支所を設置しました。
その結果、越谷児童相談所本所の現在の管内人口や相談件数は、他の児童相談所と同等の規模となっておりますことから、春日部支所の設置は考えておりません。
次に、草加支所の本所への格上げについてでございます。
現在、草加支所の総務業務や里親支援などの業務は、越谷児童相談所本所が担っており、支所を本所にした場合、これらの業務を担う職員を増員する必要があります。
また、現在の施設はすでに手狭であり、新たな施設の確保などの課題も生じます。
支所を本所にすることにつきましては、このような課題を踏まえ、今後の児童虐待通告の状況などを見ながら検討してまいります。
次に、越谷児童相談所の一時保護所の増設についてでございます。
一時保護所は、虐待を受けている児童などを、一時的に家庭から引き離して緊急に保護する場所であり、長い期間の入所を想定していないことから、個室化していない状況にあります。
しかし、近年、中学生以上の高年齢児童や集団になじめない児童など処遇上配慮を要する児童の入所も増えております。
このため、現在は、児童の事情を考慮し、3室ある静養室を個室として使用するなど、弾力的に対応しております。
越谷児童相談所の一時保護所の増設につきましては、施設の建設費などの課題もあることから、今後の施設の建替えなどの機会を捉えて検討してまいります。
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