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ページ番号:54630

掲載日:2023年5月19日

平成27年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (秋山文和議員)

大雪被害農家の再建のために

Q 秋山文和議員(共産党)

今年2月の予算特別委員会で我が党議員が、大雪による被災農家への補助金支払いの見通しについて知事にただしたところ、7月頃には全てのハウスが再建を完了し、そして完了後には早期に農家へ補助金が支払われるとのお答えでした。
農林部長に伺います。ハウス再建の補助申請をした農家のうち、全てのハウスが再建完了し補助金を支払った件数、一部のみ再建が完了し補助金を支払った件数、未払いの件数並びに全県の補助金の支払額をお答えください。さらに、大雪被害から再建を目指す農家は、最後の1軒まで支援すべきと考えますが、今後の見通しについてお答えください。
当県議団は、6月11日、被害の大きかった深谷市の再建状況を把握するため、大里農林振興センター、深谷市被災農家を訪問し、現地を調査しました。被災農家からは、「再建費用の9割の助成というが、実際の再建費用の6割程度にしかならない」、「10年間の営農継続が条件だったので、ハウス栽培を諦め、露地栽培に変更した」などの声が寄せられました。これら被災農家の声に耳を傾け、今後の教訓とすることは大切です。
とりわけ、職員体制の問題は重要です。「雪害による廃業ゼロ」を合い言葉に農家支援やハウス業者不足の解消に懸命に力を尽くした大里農林振興センターの話を聞き、県職員の役割の大きさを実感しました。しかし、県は、10年間で農林部職員の定数を1,214人から888人に減らしました。これは、全部局の2倍の削減率に当たります。これでは埼玉農業を守ることも、様々な農業被害に、より迅速に対応することもできません。埼玉農業を支える農林部職員を計画的に10年前の水準に戻していくべきと考えますが、知事の答弁を求めます。

A 上田清司 知事

「大雪被害農家の再建のために」のお尋ねのうち、農林部職員を10年前の水準に戻していくべきについてございます。
平成26年2月の大雪被害に際して、県職員の対応は心強い支えとなったという農家の声も私は聞いています。
災害対応だけではなく、産地間競争に打ち勝つ儲かる埼玉農業の実現に向け、しっかりとした知識や技術を持った職員の育成を進めていく必要がございます。
農林部職員については栽培技術や農業経営などの専門的な研修や6次産業化のノウハウを学ぶ派遣研修などを行いその能力アップに努めております。
行政組織はともすれば肥大化する傾向があります。
農林部についても、研究分野の選択と集中による試験研究体制のスリム化や農家数の減少に応じた職員配置の見直しなどを進めてきました。
一方、スリム化だけではなく、課題に応じて職員の機動的な配置を行い、重点的に取り組む分野には厚く人員を配置してまいりました。
例えば、農産物に関する放射性物質問題への対応のための増員を行ったり、暑さに強い「彩のかがやき」の品種改良を急ぐための増員なども行ってまいりました。
単純に10年前の水準に戻すのではなく、引き続き職員の能力向上を図るとともに、真に必要な仕事は何なのか常に見直し、農業者をはじめ県民に役立つ農林部組織をつくってまいります。

A 河村 仁 農林部長

まず、補助金の支払い額ですが、今回の大雪被害で農業用ハウス等の再建を申請した件数は、2千850戸でございます。
そのうち、平成27年5月末で、全ての再建が完了し補助金が支払われた農家数は1千852戸、一部のみ再建が完了し補助金が支払われた農家数は178戸、未払いの農家数は820戸となっております。
補助金の支払い額は、国、県の補助金176億円のうち、平成26年中に87億5千万円が市町村に支払われ、88億5千万円を平成27年度に繰り越しさせていただきました。
この繰越額のうち、7月末までに32市町からの請求に基づき、補助金29億6千万円を支払うこととしております。
ハウス等の再建は、現状復帰が原則ですが、農家の判断でパイプハウスから鉄骨ハウスにするなど、機能強化を図った場合には、補助率が低下しております。
次に、今後の事業完了の見通しについてでございます。
農業用ハウスの再建にあたっては、依然、作業員が不足しております。また、畜舎などの建設では行政手続きに時間を要する事例も見られます。
このため、国が目標としていた7月末の事業完了は難しい状況となっております。
県といたしましては、農業用ハウスは概ね本年の秋までに、また、畜舎など全ての施設が平成27年度中に再建し、補助金の支払いが完了するよう全力で取り組んでまいります。 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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