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ページ番号:58064

掲載日:2023年5月18日

平成27年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (中屋敷慎一議員)

ダブルケア対策について

Q 中屋敷慎一議員(自民

ダブルケア、ちょっと耳慣れない言葉ですが、今後、少子高齢化が加速していく中で、福祉という点から考えると必ず大きな課題になっていくであろう言葉です。その表わすところは、女性の晩婚化により出産年齢が高齢化し、少子化の影響もあり、兄弟の数や親戚ネットワークも減少し続けていく中で、現存の介護サービス、育児サービスをやりくりしながら、子育てと親の介護を同時にしなければならない世代が増えていく状態を表わしています。現在、この問題は、女性の晩婚化による晩産化、超少子化、高齢化が同時進行する課題先進都市横浜で、横浜国立大学の相馬直子先生や英国のブリストル大学の山下順子先生の呼び掛けによって研究が進められています。
ところで、その原因になっている女性の晩婚化を表わす平均初婚年齢の推移を本県と横浜で比べてみると、平成26年の指標によれば、埼玉県29.5歳、横浜市30.0歳となっています。これを見れば女性の晩婚化による晩産化や少子化や高齢化の進展に対する対応は、今後、正に本県においても重要な政策課題であると言えます。今まで仕事と子育ての両立、あるいは仕事と介護の両立が問題とされてきましたが、少子化と高齢化が同時進行する、まさしく国の縮図のような本県では、子育て、介護、仕事の両立問題という新たな形のケアが社会問題化し、従来の子育て支援策、高齢者介護政策の見直しを迫られる事態が訪れると見られます。
しかしながら、現状は、行政や民間のサービスは縦割りでしかなく、ダブルケア当事者への支援は十分だとは言えません。子ども・子育て支援と高齢者介護政策を融合させる新たな発想が求められています。
今月17日の日経新聞によれば、厚生労働省では、今後、新しい福祉サービス方針の中で、親の介護をしながら子育てをするなど、複数のサービスを同時に必要とする家族に総合的なアドバイスをできる体制を整えるとされています。社会人として懸命に仕事に従事し、親として懸命に子を育て、子として懸命に介護に努める、そんなダブルケア当事者を新たな発想の下でしっかりと支えていけないような本県では、到底2025年問題を乗り越えていけようはずもありません。
幸いにも我が県においては、子ども・子育て支援と高齢者介護政策は福祉部が所管しております。この問題をしっかりとシミュレートし、子ども・子育て支援と高齢者介護政策の二つの課題にしっかりと横串を通し、遠からずやってくるダブルケア当事者の増加に素早く対応していくべきと考えますが、福祉部長のお考えをお聞かせください。

A 田島 浩 福祉部長

議員お話のとおり、女性の晩婚化に伴う出産年齢の高齢化や少子化による介護を分担する兄弟姉妹の減少などにより、親の介護と子育てを同時に行うダブルケアと呼ばれる問題を抱えた方の増加が見込まれています。
現在、市町村において介護については地域包括支援センター、子育てについては地域子育て支援センターなどが相談に応じております。
介護や子育てなど複数の課題を抱えている場合は、それぞれ必要な関係機関へつないでいますが、まだまだ連携は十分とは言えません。
国においては、このような複数の課題を抱えた方に対する相談体制やサービスの提供方法などについて検討を行っております。
具体的には、介護や子育てなどの分野を問わずワンストップで対応できる窓口の設置、福祉サービス全般の基本的な知識を有する相談支援推進員の育成や配置などが考えられています。
この相談支援推進員については、支援の相談だけでなく、相談者が利用する福祉施設などとの連絡や調整を行うことも検討されています。
県といたしましては、高齢者と子育ての担当部門が連携し、県内のダブルケアの実態把握に努めるとともに、国の検討状況も踏まえて適切に対応してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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