平成27年6月定例会 知事提案説明要旨

平成27年6月22日招集の定例県議会における知事提案説明要旨

本日ここに6月定例県議会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては御参会を賜り、議案をはじめ、当面する県政の諸課題について御審議いただきますことに、心から感謝を申し上げます。

私は去る5月21日から24日まで、一般社団法人日本旅行業協会などで構成する「日中観光文化交流団」に、北海道、福井県、奈良県の知事とともに参加し、北京を訪問いたしました。
これは、昨年11月、太田昭宏国土交通大臣と李金早（りきんそう）中国国家旅游（りょゆう）局長との会談において、日中双方の交流拡大に向けた取組を具体化していくことが合意されたことを受けて派遣されたものでございます。
今回の訪問では、まず、李金早（りきんそう）中国国家旅游（りょゆう）局長と会談し、中国人観光客の本県への誘致に関する協議を行いました。
また、日中地方創生観光シンポジウムにパネリストとして参加し、観光分野における中国との連携策や課題について議論をさせていただきました。
さらに、日本貿易振興機構が主催し、政府も共催した対日投資セミナーに参加し、県内観光施設や交通の利便性等について講演するなど、本県のアピールを行いました。
今回の訪問では、日中の旅行業関係者と様々な意見交換を行うことができました。また、中国国家旅游（りょゆう）局の幹部との関係も築くことができたと思っております。
今後はこの訪問の成果も踏まえ、2020年に外国人100万人を埼玉県に呼び込めるよう、中国人観光客の誘致にも積極的に取り組んでまいります。

それでは、今定例会に御提案申し上げました諸議案のうち、主なものにつきまして、順次、御説明をいたします。

はじめに、第79号議案「平成27年度埼玉県一般会計補正予算（ 第1号） 」でございます。
先般、アジアで初めての開催となるラグビーワールドカップ2019の試合会場の一つとして、県営熊谷ラグビー場が選ばれました。
県議会をはじめ、御尽力いただきました関係の皆様方に改めて心から御礼を申し上げます。
ラグビーワールドカップは、全世界で延べ約40億人がテレビ観戦し、40万人が来日するとも試算されております。まさに大規模な国際大会であり、本県の魅力を発信する絶好の機会だと思います。
今後は熊谷市とともに大会の成功に向け、しっかりと準備をしてまいります。
今回の補正予算案は、大会開催準備費用の一部として、公益財団法人ラグビーワールドカップ2019組織委員会に対し、開催自治体分担金を3年に分割して支払うものでございます。
また、本年秋に開催されますイングランド大会期間中、日本組織委員会がロンドン市内にパビリオンを設け、本県をはじめ開催都市の文化、産業、観光などを広くPRいたします。その経費の一部について負担するものでございます。
この結果、一般会計の補正予算額は、5,275万4千円となり、既定予算との累計額は、1兆8,290億5,075万4千円となります。

次に、その他の議案のうち主なものにつきまして、御説明をいたします。

第82号議案「埼玉県個人番号の利用に関する条例」は、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」いわゆるマイナンバー法に定められた範囲内で、県の機関が保有する特定個人情報を相互に利用できるよう定めるものでございます。
第83号議案「埼玉県税条例等の一部を改正する条例」は、地方税法等の一部改正に伴い、外形標準課税の対象法人に係る法人事業税について、付加価値割及び資本割の税率の引上げや所得割の税率の引下げなどを行うものでございます。
第89号議案「埼玉県学校設置条例の一部を改正する条例」は、県西南部地域の特別支援学校における児童生徒の増加に対応するため、旧入間高等学校の校舎を活用して、入間わかくさ高等特別支援学校を新設するものでございます。
第91号議案は、地方税法等の一部改正に伴い、埼玉県税条例等の一部を平成27年3月31日付けで改正する必要が生じたため、地方自治法第179条の規定に基づき専決処分させていただいたことについて、承認を求めるものでございます。

その他の議案につきましては、提案理由等により御了承をいただきたいと存じます。

以上で私の説明を終わりますが、なにとぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。