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掲載日:2023年5月17日
Q 柿沼トミ子議員(自民)
人口減少が進む社会の中で、日本全国の空き家件数は年々増加を続けています。全国の空き家件数は820万戸、空き家率は13.5パーセントに達し、この中には居住者が高齢のために転居したり死亡したりした後にこれを使う人がおらず、空き家のまま放置されているものも数多くあります。空き家の増加は、風景、景観の悪化、倒壊の危険など、防災や防犯機能の低下、ごみなどの不法投棄の誘発、火災発生の危機など様々な問題を引き起こします。また、マンションなどは建物の手入れが行われずに、スラム化する可能性もあります。平成22年に所沢市が全国で初めて空き家対策条例を制定して以来、多くの市町村で空き家対策条例が制定されています。空き家対策は、主に市町村の課題ではありますが、県としては防犯の視点からも市町村を支援していく必要があると考えます。
現在、県内の市町村の空き家対策の状況はどのようになっているのでしょうか。また、県はどのような支援を行っているのか、都市整備部長にお伺いをいたします。
一方、空き家対策は規制をするだけでは解決をいたしません。地域のコミュニティの中で発想を変えて空き家を活用することを考える必要があると考えます。空き店舗の活用と同じ視点で空き家を考えていくこともできると思います。高齢者の孤独死や若者のワーキングプアの問題など、住居に関連する課題は数多くあります。
埼玉県住宅供給公社は、入居を断られる単身高齢者が数人で生活するケースなどを想定いたしまして、ルームシェアによる賃貸住宅を導入していますが、このようなルームシェアを進める等の工夫で、空き家を有効活用する方策もあるのではないかと思います。介護施設等に入居する必要のない健康な高齢者のニーズに応えるため、このような利活用を図る考えはあるのでしょうか。職を失い、ホームレス化する若者の支援のための住居や災害対策用の避難所、ベンチャー企業を起こそうとする人のインキュベーションなどの様々な利活用が考えられますが、モデル事業として具体的な支援メニューを考えることもできると思います。都市整備部長の見解をお伺いをいたします。
A 秋山幸男 都市整備部長
まず、「県内の市町村の空き家対策の状況」についてでございます。
空き家対策の主体は、地域の実情に詳しい市町村でございます。
現在23の市町で空き家の適正管理条例を施行し、うち4市で空き家の除却に補助を行っております。
また、空き家の流通を促進するため、14の市町村が空き家バンクを設置しております。
このほか、各市町村では本年5月に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法を受け、データベースの整備などについて、県とともに検討を進めております。
次に、「県はどのような支援を行っているのか」についてでございます。
県では、昨年12月に県内全市町村や埼玉県宅地建物取引業協会など10の関係団体に呼び掛け、空き家対策連絡会議を立ち上げました。
この会議では、県がリーダーシップをとって、相談窓口での対応や空き家バンク設置のマニュアル作成などを行っております。
また、空き家の除却には費用がかかるため、所有者に対する資金面での支援が必要です。
そこで、県内の金融機関に呼び掛け連絡会議に参加いただき、意見交換を行うなど、空き家対策を進める市町村を支援しております。
次に、「地域のコミュニティの中で空き家を活用すること」についてでございます。
空き家は、規制するだけでなく使用できるものはお話しのように福祉施設などとして活用することも重要でございます。
空き家をどのような施設として活用するかは、地域の実情に応じて、市町村が考えるものでございます。
このため、県では空き家利活用事例集を作成し、展示施設やカフェなどに活用した事例など、幅広く紹介しております。
今後とも、市町村の空き家対策の成果が上がるよう、積極的に支援してまいります。
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