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掲載日:2023年5月17日
Q 松澤 正議員(自民)
障害者が住み慣れた地域で自立した生活を送るには、障害者の雇用の受皿を広げていくことが重要です。また、障害のある方の就労意欲は近年急速に高まっており、働くことを通じ、誇りを持って自立した生活を送ることができるよう望んでいます。
障害者の雇用の促進等に関する法律では、事業主に対して、その雇用する労働者に占める障害者の割合が一定率以上になるよう法定雇用率を定め、義務付けています。法定雇用率は、平成25年度に1.8パーセントから2.0パーセントに引き上げられました。
先月、厚生労働省埼玉労働局が発表した埼玉県内に本社を置く企業の障害者の雇用状況報告によると、民間企業の障害者雇用率は1.86パーセントと前年より0.06ポイント上昇し、過去最高となっています。雇用率そのものは年々上昇していますが、残念ながら全国平均の1.88パーセントに比べ低い状況です。障害者雇用率の全国順位も31位から33位と後退しております。法定雇用率は、本社の所在地でカウントされるため、大企業の本社が少ない本県には不利な仕組みであると理解はしております。
しかし、工夫によっては雇用の受皿を拡大する余地はまだまだあると考えます。本県の法定雇用率の対象である企業数は2,815企業です。このうち、法定雇用率を達成している企業は1,290社で、未達成企業は1,525社あります。法定雇用率達成企業の割合は45.8パーセントと半分にも達しておりません。未達成企業に対する働き掛けを更に進めることで、雇用の受皿は拡大すると思われます。県内企業の更なる障害者雇用の拡大に向けてどのように取り組まれるのか、産業労働部長にお伺いいたします。
A 立川吉朗 産業労働部長
県では平成19年度に障害者雇用サポートセンターを設置し、障害者を雇用しようとする企業に対して具体的な提案や助言をしてまいりました。
また、平成23年度から障害者雇用開拓員を配置し、障害者を雇用したことがない企業を訪問して、経営者に直接、雇用を働きかけています。
特に小規模な企業は人材に余裕がないといった課題を抱えており、障害者雇用が進んでいないのが実状でございます。
そこで、県がこれらの企業を重点的に訪問いたしまして、就業の現状を十分に聞き、障害者ができる仕事を提案するなど実態に即した支援を行っております。
これまでに、延べ8,849件の相談を受け、3,770人の雇用に結びつきました。
さらに雇用拡大には、就職した障害者が安心して働き続けられるよう、職場への定着支援が非常に重要でございます。
県では障害者職場定着支援センターを設置し、働きやすい職場環境づくりをアドバイスするジョブコーチを企業に派遣しております。
また、働く障害者同士が交流し、仕事の楽しさや悩みを共有することも職場定着を進めるとともにモチベーションの向上につながります。
そこで、去る9月に、県が鉄道博物館において、初めて交流会を開催したところ、働く障害者30人が参加いたしました。
仕事や鉄道の話で大変盛り上がり、働く障害者の仲間づくりに役立ったと考えております。
さらに、最近は働く意欲のある精神障害者が増えていることから、精神障害者の就業支援の強化が課題となっております。
精神障害者は服薬や体調管理などに一定の配慮が必要であり、企業にはそのノウハウが乏しいため、雇用をためらうケースも見受けられます。
このため平成26年度から精神保健福祉士などの専門家を精神障害者の雇用を検討する企業に派遣いたしまして、具体的な対応の仕方などを助言しております。
平成26年度は190社に支援を行い、196人の精神障害者が採用されました。
今後とも障害者が能力と適性に応じた仕事に就き、自立した生活を送ることができるよう、さらなる障害者の雇用拡大に取り組んでまいります。
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