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ページ番号:61492
掲載日:2023年5月17日
Q 前原かづえ議員(共産)
188、このダイヤルナンバーで消費生活支援センターにつながります。「いやや、泣き寝入り」と覚えます。皆さん御存じでしたか。埼玉県消費生活支援センターによると、消費者被害相談件数は年間5万件以上で推移し、市町村窓口の相談件数も年々増えています。相談の特徴はインターネット関連の増加、そして高齢者被害の増加です。
私は、川越の消費生活支援センターを訪問しました。川越のセンターでは所長をはじめ、4人の常勤職員と7人の非常勤職員の相談員さんが頑張っています。センターの活動で特記すべきなのは、被害者にかわって悪徳事業者と直接交渉し、事業者に指導を行うことです。最近でも出会い系サイトの被害者のためにタックスヘイブンに事業所を置く業者から数百万円を取り返すなど、実績を上げています。お金を払う前に御相談くださいと所長は強調していますが、センターの業務を広く県民に知らせ、気軽に相談できる気風を作る必要性を痛感しました。
「188、いやや泣き寝入り」、この番号の普及はまだまだです。高齢化社会に向けて全力で普及啓発をしていただきたい。特に高齢者に関わることの多い福祉部との連携が不可欠です。福祉部長、高齢者の消費者被害の実態についての御認識を答弁ください。
また、「188、いやや」を地域包括支援センターをはじめ高齢者施設で積極的に広報啓発していただきたい。こちらは県民生活部長と福祉部長、双方の答弁を求めます。
相談解決の鍵は、相談員さんの力量です。特に県の相談員は、市町村の相談員の指導にも当たる立場です。しかし、毎日8時45分から17時まで週4日勤務の非常勤職員です。専門職にふさわしく処遇を改善し、常勤化すべきです。県民生活部長の答弁を求めます。
高齢者の持っている貴金属などを低価格で買い取るいわゆる押し買い被害相談について、地域包括支援センターに連絡し、直ちにヘルパーに訪問してもらい、被害を防いだという経験もあるそうです。
国は、来年4月までに市町村に高齢者関係者、介護関連団体、民生委員、ヤクルトや生協など宅配などの事業者で作る消費者安全確保地域協議会の設置を掲げています。しかし、現在は設置予定の市町村はないとのことです。県内市町村で既に構築してきた高齢者ネットワークを生かしながら、消費者団体も交えて協議していく仕組みを作っていくべきです。県民生活部長の答弁を求めます。
A 田島 浩 福祉部長
まず、高齢者の消費者被害の実態の認識についてでございます。60歳以上の方からの消費生活相談件数は、平成22年度の14,050件から平成26年度の16,760件に増加しており、高齢者が消費者被害に遭うことのないよう啓発を進めることが重要であると考えております。
次に、消費者ホットライン「188」の積極的な広報啓発についてでございます。
地域包括支援センターをはじめ県老人クラブ連合会や県民生委員・児童委員協議会などと連携を図りながら周知に努めてまいります。
A 福島 勤 県民生活部長
本年7月1日からの消費者ホットライン188への3ケタ化に際し、県といたしましては広報紙やラジオCMなど様々な媒体を活用し周知を図ってまいりました。
7月から9月までの3か月では、消費者ホットラインの番号が0570から始まる10桁だった前年に比べ、約2000件増の7909件の利用があり、覚えやすい3ケタにした一定の効果が出始めていると考えております。
お話の高齢者への周知については、高齢者の周囲で活動する福祉関係者との連携が有効ですので今後も地域包括支援センターなどに御協力をいただきながら進めてまいります。
次に、県の消費生活相談員の処遇を改善し常勤化すること、についてでございます。
相談員には幅広い知識とともに、高度な相談技術が求められます。
そのため、消費生活に関する専門的な資格を有し、その能力・技術を維持していることを条件に、任期付の非常勤職員として採用しております。
この非常勤の報酬につきましては、平成22年度から平成25年度にかけて、週3日勤務の日額制から週4日勤務の月額制への移行を順次進め、相談体制の充実に合わせて、処遇の改善を図ってまいりました。
最後に、消費者安全確保地域協議会の設置についてでございます。
協議会の活動は、地域の高齢者や障害者、また認知症等により判断力が低下した人などの見守りが中心となることから、すでに構築されている福祉関係の見守りネットワークのメンバーを主体として市町村ごとに協議会を設置していただきたいと考えております。
そのため、地域包括支援センターの職員や、民生委員・児童委員を対象に、高齢者の消費者被害防止フォーラムを開催しております。
また、設置主体となる市町村の担当課長会議などを開催し、協議会の必要性や重要性、設置の手順などを説明してまいりました。
現在、7つの市町で協議会の設置に向けて検討していると聞いております。
今後ともこうした取組を積極的に行い、より多くの市町村に協議会を設置していただけるよう、働きかけてまいります。
<注意>
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。
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