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ページ番号:54719
掲載日:2023年5月19日
Q 山下勝矢議員(自民)
県では、平成22年に上海ビジネスサポートセンターを設立し、中国へ進出する企業の支援を行ってきました。しかし、その後の中国経済や南シナ海をめぐる対立など、状況は刻々と変化をしてきます。一旦、進出した企業でも、人件費の高騰や日本企業をターゲットとしたデモの発生、周辺国との紛争のリスクなどから、事業の縮小や撤退を検討しているところもあります。現地のスタッフ個人のノウハウには限りがあります。進出だけではない相談が来ます。同じスタッフが続けて対応していると、企業とセンターとの間に微妙な温度差が出てしまうのかもしれません。実際、センターに寄せられる相談件数が減ってきているとも聞いております。
そこで、まず上海ビジネスサポートセンターについて寄せられた相談件数の推移や相談内容について、どのような特徴があるのか、産業労働部長にお伺いをします。
また、上海ビジネスサポートセンターが企業の進出だけでなく、撤退や危機管理なども含めて中国情勢の変化に即応できるようにしていただきたいと考えておりますので、これについても御答弁をお願いします。
A 立川吉朗 産業労働部長
まず、上海ビジネスサポートセンターに寄せられた相談件数の推移や相談内容の傾向について、でございます。
上海ビジネスサポートセンターは、中国市場に進出しようとする県内企業を支援することを目的に、平成22年11月に設置いたしました。
今年5月末までの実績としましては、相談件数が1,432件、その結果として15の現地法人が設立されました。
相談件数につきましては、平成25年度までは300件台で推移しておりましたが、平成26年度は217件となっております。
また、相談内容については、当初多かった製造拠点の設立に関するものから販路拡大や委託生産に関するものが中心となってきており、合弁相手の企業との提携解消といった相談も出てきております。
次に、上海ビジネスサポートセンターが中国情勢の変化に即応できるようにすることについて、でございます。
議員御指摘のように、近年、中国を取り巻く状況は、対日感情の悪化や人件費の高騰、急激な円安の進展など大きく変化し、県内企業の動向にも影響を与えています。
上海ビジネスサポートセンターがこうした変化に対応し、企業のニーズにしっかりと応えていくことは極めて重要でございます。
このため相談を待つだけでなく、スタッフが積極的に企業を訪問し、変化している企業ニーズの把握に努めているところでございます。
また、センターを核に構築しました県内企業など約300社からなるネットワークを活用し、リスク対応をはじめとする情報の更なる共有化を図るとともに販路拡大の機会にもつなげております。
設置から5年目に入り、センターに求められる機能も大きく変化してまいりました。今後は、スタッフの見直しも含めた新たな体制について検討してまいります。
中国市場でチャレンジする県内企業に満足いただけるよう、社会経済情勢の変化を見極めながら、しっかりと支援してまいります。
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