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掲載日:2021年12月28日
Q 神尾高善 議員(自民)
下水道事業は、県民の生活を支えるライフラインとして重要な社会資本となっている一方、施設の老朽化に伴う修繕や更新、大規模地震を想定した耐震化、水処理の高度化、温室効果ガスの削減、下水汚泥の再利用などの様々な課題があります。これらの課題に対応するため、令和2年度の下水道事業の決算においても施設の老朽化対策に約170億円、耐震化などの災害対策に約31億円など、限られた財源の中で対応していく。今後も財政状況が厳しくなると思われる中、様々な課題に対応するため支出を抑制することも大事であるが、ライフラインという側面を鑑みても限界があります。今後、人口減少に伴い、処理水量及び収入も減少することが容易に予測されることから、収入の確保が急務であると考えます。
例えば、広大な下水道事業用地を民間企業のオフィスビルや物流倉庫、店舗用等に定期借地権を設定し、貸し出すことによって得られた収入を下水道事業に充当するというものもありますし、また、水辺に立地する下水道施設の強みを活用し、下水道施設に立体公園制度による都市公園を設置し、パークPFIによる公共収益を下水道事業に充当する方法も考えられます。
さらに、ハードルは高いですが、区域内の建築敷地の指定容積率の一部を複数の建設敷地間で移転する特例容積率適用区域制度というものがございます。この制度を使って下水道事業用地の容積率を移転することによって、得られた収入を下水道事業に充てることができます。多くの下水道施設の容積率は、地下や地上でもそれほど高くありません。活用できる空間をフルに使い、収入面の改善に一層努めるべきと考えますが、下水道事業管理者の見解をお伺いします。
A 今成貞昭 下水道事業管理者
議員御指摘のとおり、人口減少に伴う収入の減少は、下水道施設の適正な管理を行う上で、非常に大きな課題であると認識しております。
本県の運営する9か所の水循環センターは、開発を制限された市街化調整区域内の箇所や、高速道路に近接する交通利便性の良い箇所など多様な立地となっており、また、活用できる用地面積も様々です。
そこで、これらの特徴を生かしながら、様々な用地の有効活用に取り組んでおります。
例えば、大規模な太陽光発電施設を2か所の水循環センターに導入し、年間約4,000万円の収益を得るなど、新たな収入確保に努めてまいりました。
また、県内4か所の水循環センターの上部を市に提供いたしまして、市が公園を整備することにより、地元の方々に御利用いただいております。
このほか、テレビ・映画などにロケーションサービスとして、積極的に提供し、コロナ禍以前は年間20件余り活用されるなど、広報を兼ねた収入の確保にも努めております。
公営企業の基本原則は、経済性を発揮するとともに、公共の福祉を増進することにあります。
この基本原則を踏まえながら、今後とも、用地の有効活用につきまして柔軟かつ積極的に取り組んでまいります。
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