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掲載日:2021年12月28日
Q 美田宗亮 議員(自民)
先日開催されたCOP26では議論が難航し、会期を一日延長することになったものの、グラスゴー気候合意が採択されました。この合意では、パリ協定の気温上昇分を2度以内とするというものから、それを大きく下回る1.5度以内と目標を強化しました。また、世界の温室効果ガス排出量を2030年までに、2010年比で45%削減することなどが盛り込まれています。目標が底上げされたことからも、地球温暖化を回避すべく、脱炭素社会に向けた国際的な関心の高まりがうかがえます。
国においても、本年10月に策定した地球温暖化対策計画では、2030年度に2013年度比で温室効果ガス46%削減という具体的な目標に上方修正する形で定められ、一層の取組推進が求められます。
そして、県においては、第3期地球温暖化対策実行計画の事務事業編を本年3月に策定し、事業者として県庁が率先して行動し、県全体の温暖化対策をけん引することとしています。県が2030年に向けてどのように取り組んでいくかは、県内における地球温暖化推進のため更に重要になると考えます。
このような中、11月に三郷市の中川水循環センターにおいて、民間事業者と共同してバイオガス発電事業を開始したということで、我々自由民主党議員団の小島団長をはじめ地元の松澤議員、逢澤議員とともに現場を視察してきました。
県庁組織の中で温室効果ガス排出量の6割近くを占める下水道局で今回完成した汚泥消化施設をもって、一般家庭約3,100世帯分に相当する温室効果ガスの大幅な削減を図るとともに、民間事業者による発電事業では一般家庭約1,100世帯相当の温室効果ガスが削減されます。しかし、それでも目標の46%を達成するには更に約8,800世帯分、これは約3万5,000トンの削減が必要となるということです。
温室効果ガス削減についてもまず隗より始めよということで、模範となる事業を行っていくことは重要だと思います。一方で、大規模な施設整備を持続することは非常に難しく、次のステップをどうするかという重大な判断を迫られております。
そこで、こうした状況を踏まえて、今後どのように温室効果ガス削減の取組を行っていくのか、知事に見解をお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
国は、温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比で46%削減するという極めて野心的な目標を掲げました。
この達成のためには、県全体の地球温暖化対策実行計画の見直しに着手する必要があります。
私は、県民や事業者に対し高い削減目標を示すには、まず、県庁自らが姿勢を示すべきと考えております。
そのため、県の事務事業を対象とする地球温暖化対策実行計画につきましては、本年3月に策定したばかりではありますが、この見直しを行うよう指示を出しております。
また、議員にも御視察をいただきました中川水循環センターなど、できるところから取組を進めているところでもございます。
具体的な取組については、一次エネルギー起源の削減量の計算方法等、細かなところでは国についてはまだ未確定でございますので、現在鋭意、国の情報を聴取するとともに、検討させていただいているところではございますが、高い削減目標を達成するために、県庁全体で新たな取組にもチャレンジしていく必要があります。
そこで、庁内に部局横断のプロジェクトチームを立ち上げて、現在対応を進めているところでございます。
県庁の温室効果ガスの排出削減には、まずは職員一人一人が自分や組織の課題と捉え、それぞれが各課所において温暖化対策に取り組まなければなりません。
また、温室効果ガス削減に向けて、極めて厳しい目標ではありますが、設備や技術面での取組、排出削減に向けた一人一人の働き方の見直し、緑化をはじめとする温室効果ガスの吸収等、あらゆる有効な施策を積み上げ、県庁ワンチームで取り組んでまいります。
再Q 美田宗亮 議員(自民)
脱炭素社会の実現に向けた国際的な動向を見ておりますと、最も重要なのはリーダーがいかに熱意を持って取り組み、周囲を巻き込んでいくかということだと感じております。
脱炭素社会に向けた取組とは、将来世代に引き継ぐ環境をどうするのかということです。日経新聞のSDGs経営調査では、3割以上の企業が既に温室効果ガスの排出量を将来的にゼロ以下にするとの宣言をしているということです。こうした動きに後れを取らないためにも、知事の推進に向けた強い決意が必要だと感じております。
それを踏まえて、改めてどのような決意で取り組んでいくのか、知事の御決意をお聞かせください。
再A 大野元裕 知事
現在における国際的な取組のみならず、環境問題、特に温室効果ガス排出量削減については、私は未来への責任と考えており、行政が率先して取り組むべき極めて優先度の高い課題だと考えております。
他方で、これらの目的を進めるためには、先ほど申し上げたとおり、まずは県庁、隗より始めよということで、県庁内の取組がとても大切だと考えております。
先ほど申し上げたとおり現在検討中のところではございますが、しかし、まずは取り組めるところから取り組むという姿勢から進めさせていただく、ということがひとつ。
そしてもう一つは、県庁全体に今指示を出しまして、作業の仕方一つ一つからもう一度考えていこうということで、プロジェクトチームを部局横断で立ち上げさせていただいて、これは私がリーダーシップを取ってやらせていただいたものです。
これを着実に進めていくことがまずは大切だと思っており、その後国のエネルギー基本計画に関する資料が出てきた段階で、全体の計画をお示しをさせていただき、未来に対する責任をしっかりと果たさせていただきたいと考えております。
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