トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和3年12月定例会 > 令和3年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 > 12月10日(金曜日) > 山口京子(自民) > 令和3年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(山口京子議員)
ここから本文です。
ページ番号:209576
掲載日:2021年12月28日
Q 山口京子 議員(自民)
県議会議員になり3年目、この質問をするのも3回目です。埼玉県の施策では乳幼児医療費支給事業という事業名ですが、これまで同様、あえて子供医療費の名目で質問いたします。
助成拡大については、今や県内全ての市、町が入院、通院とも15歳又は18歳に拡大しました。かねてから私は、子供に対するサービスは、全国一律公平に行われるべきと申し上げてきました。どこに居住をしているかによって負担に格差を生じることはよくなくて、また、市町村が対象を拡大したからいいというわけではもちろんありません。全国どこにいても子供たちの誰もが病気やけがになったとき、医療費の面でちゅうちょすることなく病院にかかることができることこそ、安心して子供たちを守り育てることへの第一歩になると思います。
国では、コロナ禍の対象として18歳以下に10万円を給付するようです。それよりも全国一律の子供医療費の現物支給の方が、ずっと子供の育成のための公平な施策であると考えます。この施策はもちろん少子化対策です。埼玉県は2015年をピークに人口は減少に転じており、少子化の波も今後速いスピードでやってきます。今、手を打つべきです。
関東近県の子供医療費の支給対象は、群馬県、入通院とも中学3年、茨城県、入院は高校3年、通院は小学校6年、栃木県、入通院とも小学校6年、千葉県は、入院は中学3年生までになりました。
さらに、埼玉県市長会の令和4年度県の予算及び施策に関する要望書でも、今年度もまた「乳幼児医療費の助成制度の充実について」が入っています。その中では、県の助成制度は対象を就学前として所得制限及び自己負担金を設けており、県内の市町村の実態と大きくかけ離れているだけでなく、関東の各都県の補助基準の中で最も低い基準であることを指摘しています。
伺います。
埼玉県も毎年国へ要望しているようですが、さらに強い要望を実施すべきと考えます。いかがでしょうか。
関東近県が対象者を拡大している中、埼玉県では拡大についてどのような議論がなされているのでしょうか。
また、市長会の要望は、県民に一番近いところの声を吸い上げていると考えます。この市長会の要望をどのように受け止めているのでしょうか。
以上、3点を保健医療部長に伺います。
A 関本建二 保健医療部長
国へさらに強い要望を実施すべきについてでございます。
子供への医療費助成は、自治体ごとに行うのではなく、子育て支援のナショナルミニマムとして、国により全国一律の制度として実施されるべきものであると考えます。
このため、県といたしましては、子供に対する公費負担制度の創設について、毎年、国へ要望を行っているところでございます。
また、全国衛生部長会など、全国の都道府県と連携した要望も行っております。
県として、また、各都道府県とも連携して、実現まで粘り強く国に対し要望してまいります。
次に、関東近県が対象者を拡大している中、埼玉県では拡大についてどのように議論がなされているのかについてでございます。
議員のお話にもありましたとおり、子供医療費の支給対象年齢については、本県は関東近県の中でも低い水準にあることは認識しております。
そこで、様々な年齢に引き上げた場合の試算をしておりますが、仮に対象年齢を中学校卒業まで引き上げると、令和3年度乳幼児医療費予算額の約2倍となります53億円もの予算措置が、毎年必要となります。
また、令和4年10月に開始を予定しております乳幼児医療費の県内全域における窓口無料化についても、審査支払機関への手数料など、新たに3億円程度の予算措置が必要になると試算しております。
対象年齢を引き上げた場合、受給対象者数が増加するため、県内全域における窓口無料化に要する経費も更に増加することとなります。
このため、現時点での対象年齢の引き上げは難しく、まずは、現在進めております県内全域における窓口無料化について、全力を挙げて取り組んでまいります。
次に、市長会の要望をどのように受け止めているのかについてでございます。
市長会等からの要望により、各市町村で実施している子供医療費の対象年齢や自己負担金などの実態と、県の乳幼児医療費の制度内容が乖離しているという認識は持っております。
しかしながら、先ほど申し上げたとおり、多額の予算措置が必要なことから現時点での対象年齢の引き上げは難しく、特に負担が大きい就学前の子育て家庭を支援する現在の政策を維持していきたいと考えております。
まずは、県内全域における窓口無料化を着実に進め、乳幼児医療費の充実を図ってまいります。
再Q 山口京子 議員(自民)
昨年もさせていただきましたが、今の保健医療部長の話ですと、国が出すまで延々と要望していくんでしょうか。まず、それが1点目。
それと、市長会とのかい離が分かっているとおっしゃっていました。その市長会とのかい離についての是正は、いつまでにやるんでしょうか。
3点目として、先ほど中3までなら53億円という試算がされていました。では反対に、県が出せるお金の中で、何年生まではこれができていくのか。そういう試算はなさったことがあるのか。
この3点についてお願いいたします。
再A 関本建二 保健医療部長
国への要望についてでございます。是正されるまで要望し続けるのかということでございますが、子供医療費についてはナショナルミニマムとしてしっかり国でやっていただきたいと考えておりますので、引き続きしっかりと要望を続けてまいりたいと考えております。
市長会との乖離についての試算は現時点では持ち合わせておりません。しっかりと検証していきたいと思います。
中学3年生まで対象とすると約53億円かかるが、どこまでだったらいくらかかるのかという試算をしているのかという点でございますが、現段階での試算といたしましては、中学校卒業まででいきますと約53億円ということになります。小学校卒業までの場合は約47億円になります。小学校3年生まででも約38億円という風に試算しております。
こうした対象拡大につきましては、県内全域における窓口無料化によるコストの増加ですとか、対象者数の動向なども踏まえて試算、検討してまいります。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください