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掲載日:2022年1月19日
Q 柿沼貴志 議員(県民)
一時保護の在り方については、国連子どもの権利委員会からも勧告を受けており、保護期間中の子どもの権利擁護は重要な課題であると考えております。子どもの権利擁護の観点からは、子供が家庭環境で健やかに育っていけるよう早期に問題解決を行うことが望ましいと考えられますが、一時的に親子分離をせざるを得ない子供がいることも事実です。一時保護の期間は原則2か月ではありますが、中には一時保護期間が数か月に及ぶケースもあると聞いております。
また、一時保護所では学校にも通えず、私物も自由に扱えない現状があります。広島県の保護施設では、昨年10月に母親と半年会えずに落胆して自殺をしてしまったという実例も存在しております。
そこで、一時保護所の子どもの権利擁護は重要だと考えますが、県の対策と考え方について、福祉部長の答弁を求めます。
A 山崎達也 福祉部長
一時保護所は、児童の安全確保を図るとともに、児童の状況や養育環境等を把握することを目的とする施設であり、かつ、虐待を受けた児童をはじめ、様々な背景を持つ児童の共同生活の場でもあります。
そのため、児童の安全やプライバシーを守るために、一定のルールは必要であると考えています。
ただし、児童は権利を持ち行使をする主体であり、1人の独立した人格として尊重されなければならず、児童の権利擁護は一時保護においても当然の前提となります。
本県では、一時保護所に入所する児童に「一時保護所のしおり」を配布し、知る権利や自分の意見を表明する権利などについて、年齢に応じた言葉でわかりやすく丁寧に説明しています。
また、各一時保護所に意見箱を設置し、一時保護所での生活などについて自由に意見が言えるようにしているほか、様々な機会をとらえ、一時保護所職員やケースワーカーが児童から直接意見を聴いています。
国の社会保障審議会社会的養育専門委員会が示した報告書案では、一時保護の際は児童の意見・意向を把握してそれを勘案しなければならない旨、法令や通知等に規定するとされています。
県といたしましては、そうした国の動きを踏まえ、引き続き一時保護所の児童の権利擁護の充実に努めてまいります。
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