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掲載日:2021年12月28日

令和3年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(木村勇夫議員)

アルコール依存症対策としてのスクリーニングテストについて

Q   木村勇夫 議員(民主フォーラム)

飲酒が原因で内科での治療を受けている人のうち一定数はアルコール依存症であり、自分の意思では飲酒を控えることができません。また、アルコール依存症は進行性の精神疾患であるので、精神科医による早期発見、早期治療が重症化を未然に防ぐに当たって大切な事項であります。
しかし、それが精神疾患であることを知っている当人、又は家族はほとんどいません。当人は自分は酒が好きなので、つい飲み過ぎてしまったくらいにしか思っていないので、事の深刻さに気付いていないケースがほとんどです。そのため、アルコール依存症者が精神医療につながるのは、社会生活ができなくなるほど重症化してからの場合が大多数なのが現状です。
それゆえ、スクリーニングテストが重要になってきます。
また、内科医は身体の疾患を治すのが役目であり、専門外である精神医療の分野に口を出すことはほとんどありません。重度のアルコール依存症が疑われる患者でも、ほとんどの内科医は、お酒は控えたほうがいいでしょう程度の話しかしません。内科医のアドバイスはあくまで体の問題のみで、精神の問題は別の問題であることが一般的に理解されていません。このような話は、多くの断酒会員からも聞いています。
以上のことから、アルコール依存症者と接する機会が多い内科医には、診療を通じてスクリーニングテストの配布によってアルコール依存症者が専門医療につながるきっかけをつくることが必要だと考えますが、内科医によりアルコールスクリーニングテストを配布して、症状が軽い段階で医療につなぐ仕組みをつくることに対する保健医療部長の見解を伺います。

A   関本建二 保健医療部長

スクリーニングテストは、飲酒による健康問題を早期に発見し、アルコール問題の程度に応じて適切な支援を行い、アルコールによる問題を未然に防ぐことを目的としています。
具体的には、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者には飲酒量を減らす支援を行い、アルコール依存症が疑われる者には専門医療機関への受診を勧奨します。
議員御指摘の内科医がスクリーニングテストを実施し専門医につなぐことは大変重要です。
現在、県のホームページにテストを掲載し、内科医も含めて広く県民が利用しやすいようにしております。
また、県が依存症治療拠点機関として指定する精神医療センターでは内科医も含めた医療従事者を対象とした研修会を実施しています。
この研修会では、飲酒量を減らすための支援方法や依存症が疑われる者を早期に専門医療機関につなげるなど、スクリーニングテストの使い方について周知しています。
こうした取組を通じて、スクリーニングテストを活用する内科医が増えるよう努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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