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掲載日:2021年12月28日

令和3年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(木村勇夫議員)

スポーツ・アートにおける障がい者支援の推進について

Q   木村勇夫 議員(民主フォーラム)

今年のパラリンピックで多くの感動をもらいました。車椅子ラグビー、水泳、ボッチャなどこれまで知らなかった競技もあり、障がい者スポーツがこんなにもすごいということを実感しました。このパラリンピックを契機に、障がい者スポーツという一つのジャンルとして確立され認知されたと思います。それぞれの競技のアスリートにそれぞれの人生が、そしてストーリーがある。もっと見たいと思いました。
県では、大きく年に3回、春季大会、秋季大会、球技大会の彩の国ふれあいピックと呼ばれる障がい者スポーツ大会を開催しており、障がい、障がい者への理解促進、障がい者スポーツの振興、障がい者の交流を図っています。
しかし、ほとんどの競技が年に1回しか大会がないのが現状です。この感動をパラリンピックのレガシーとしてもっと広めていくべきだと考えます。
選手にとっても活躍の場、競技の機会の提供を進め、また県民に対しても障がい者スポーツの情報発信をしていくべきだと考えますが、福祉部長の見解を伺います。
同様に、障がい者アートについても伺います。
以前、県立近代美術館で開かれた障がい者アート展、「すごいぞ、これは!」というアート展に行って物すごく感動したことがあります。作品自体もすばらしかったのですが、作品とセットで作者の生活や制作風景の動画があり、一つのストーリーとなっていて大変面白く感じ、また力をもらった記憶があります。もっと多くの人に見てもらって知ってもらいたい。また、障がい者アートの評価をもっと高めてもらいたいと思います。
平成30年に障がい者による文化芸術活動の推進に関する法律が施行され、障がい者アートの創造や発表の機会確保が促進されていますが、障がい者アートの認知度はまだまだ高いとは言えません。県では現在、埼玉県障がい者アートオンライン美術館というネットでの障がい者アートの作品展を行っています。大変すばらしい取組だと評価いたします。
しかし、ネット上での作品と実際の本物の作品とでは迫力が違います。このオンライン美術館を入り口、きっかけとして、実際の障がい者アートに結び付ける取組が必要だと考えますが、今後の具体的な取組について、福祉部長に伺います。
また、子供の頃から障がい者スポーツ・アートに接することも有効だと考えます。学校現場においても、共生社会の実現に向けて障がい者スポーツ・アートに接する機会や、実際に障がい者スポーツを体験する機会を増やすべきだと考えますが、教育長の見解を伺います。
次に、経済的支援について伺います。
パラリンピックを機に評価が高まっている障がい者スポーツとアートですが、資金面では厳しいようです。例えば、ボッチャについては、本年11月3日に開催された埼玉県ボッチャ大会については、民間企業の協賛は5社ということです。大変厳しい状況です。
今後は障がい者スポーツ・アートともにもっと資金的な支援、例えば民間企業協賛のための民間企業へのアプローチなどを県が積極的に進めていくべきだと考えますが、福祉部長の御見解と具体的な取組について伺います。

A 山崎達也 福祉部長

まず「障がい者スポーツについて」でございます。
東京2020パラリンピックでは、埼玉ゆかりの選手が39人出場し、11人のメダリストを輩出するなど、障がい者や県民に夢と希望を与えるとともに大きな感動をもたらしました。
この感動をレガシーとして継承・発展していく必要があります。
選手の活躍の場や競技の機会をさらに増やしていくためには、障がい者スポーツ人口を増やすとともに、身近な地域において競技大会を開催しようとする気運を醸成することが何よりも重要です。
そこで、障がい者スポーツ指導員を養成し、地域の障がい者にスポーツの喜びや楽しさを伝えるとともに、地域の競技団体へのサポート、アドバイスにより活動の活性化を図ってまいります。
また、障がい者スポーツへの関心が高まっている今こそ、さらなる情報発信も必要と考えています。
そのため、パラアスリートの活躍などの最新情報や地域で実施している障がい者スポーツの情報などを収集し、県ホームページから発信するなど内容の充実を図ってまいります。
さらに、若い世代に障がい者スポーツにリアルに触れていただくことが最も効果的な情報発信となることから、小中学校、高校、大学にパラアスリートが訪問して体験会なども行ってまいります。
次に、「障がい者アートについて」でございます。
県では、より多くの方に障がい者アートの魅力に触れる機会を提供するため、令和3年4月、県ホームページに埼玉県障がい者アートオンライン美術館を開設しました。
議員お話しのとおり、今後はこのオンライン美術館をきっかけに、実際に作品を鑑賞する機会につなげる取組が大変重要だと考えております。
そこで、障がい者アートを常設展示している県内の公共施設やホテル等についての情報をホームページなどで発信し、県民の皆様に足を運んでいただけるようにしてまいります。
また、本日から開催しております「第12回埼玉県障害者アート企画展」が、多彩で魅力的な作品に出会える機会となるよう、様々な広報媒体で県民の皆様に広く周知を行っているところです。
さらに、作家のパーソナリティや作品の創作過程を知ることは、実際の作品を鑑賞したいという気持ちにつながります。このため、作家の創作活動に密着した動画を新たに作成し、情報発信してまいります。
次に、「経済的支援について」でございます。
障がい者スポーツや障がい者アートのより一層の振興を図るためには、活動のための経済的支援が必要となります。
企業から協賛金などの御協力をいただくためには、障がい者スポーツやアートに心から感動してもらえるようその魅力を発信していくとともに、いただいた協賛金がどのように役に立ち、効果をもたらしているかをわかりやすくお示しすることが重要です。
そこで、県では、民間企業を訪問し、障がい者アートの購入やデザイン利用、障がい者スポーツ団体への協賛金の協力などの働きかけに取り組み始めたところです。  
障がい者アートを活用したカレンダーやうちわなど好評な事例を紹介したところ、新たに関心を持っていただいた企業もあり、こうした企業を今後も増やしていきたいと考えております。
県では、障がい者スポーツや障がい者アートを推進し、障がいのある方が希望をもって活躍できるとともに、障がいのない方との交流を深められる共生社会の実現に全力で取り組んでまいります。

A 高田直芳 教育長

子供の頃から障がい者スポーツ・アートに接することについてお答えを申し上げます。
議員御指摘のとおり、子供の頃から、障がい者スポーツや障がい者アートに接することや体験することは、共生社会の実現という観点からも、大変有意義であると考えております。
そこで県では、東京2020パラリンピックの機会をとらえ、県内の小中学校で行われた車いすバスケットボールやフロアバレーボールなどの体験学習の取組を実践事例集にまとめ、各学校で積極的に取り組むよう周知しております。
また、県立高校においては、ブラインドサッカーやボッチャなどのパラリンピック選手を招いた講演会や競技体験会などを行っております。
さらに、障がい者アートについては、実際に作品に接することも大切であると考えますので、関係部局とも連携を図り、展覧会等の催し物に関して、学校へ周知してまいります。
県といたしましては、今後とも障がい者スポーツ・アートに接する機会や体験する機会が増えるよう学校や市町村に働き掛けてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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