トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成28年2月定例会 > 平成28年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (神谷大輔議員)
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掲載日:2023年5月16日
Q 神谷大輔議員(自民)
いわゆる滋養強壮剤などは、平成11年3月から医薬部外品として薬局、薬店以外でも購入できるようになりました。それは規制緩和の要望によるものであり、医薬品、医薬部外品と峻別され、医薬部外品においては薬剤師を置かずにどこでも販売できることとなり、コンビニエンスストア等でも栄養ドリンク剤など身近に誰でも気軽に購入できる状況になっております。
栄養ドリンクには様々な種類があり、成分等により医薬品、医薬部外品、清涼飲料に分類をされております。しかし、その分類はほとんど意識されていないのが現状ではないでしょうか。そのうち、医薬部外品として売られる栄養ドリンクは、医薬品と比較すると作用が緩和で副作用が出にくいと言われておりますが、その用法、用量を見ると、1日1回1本、成人、15歳以上などと明記をされております。
しかし、時折、小中学生だろうとお見受けする子供がお酒やたばこと違い年齢確認はなく、販売店側もチェックすることなく気軽に購入し、飲んでいる姿を見ることがありました。また、家庭において親御さんがビタミン剤感覚で気軽に飲むのを見て、味も飲みやすく、子供たちも飲んでいることが考えられますし、親においてもさほど気にしていないのではないかと思われます。
しかし、このような栄養ドリンクにはカフェインや糖類、ビタミン類などが多く含まれ、成長時期の子供たちにとって過剰摂取等、影響をもたらすものと考えております。疲れたから、おいしいからと、注意書き等を見ずに安易に摂取しないようにするためには、自ら食べる物をよく考えることを日頃から意識する心構えを芽生えさせることが重要です。
そこで、様々な機会を捉え、栄養ドリンクなどに対する適切な知識の普及が重要であると考えますが、保健医療部長の御所見を伺います。
また、学校では中学校学習指導要領に基づき、健康の保持増進のための実践力の育成と体力の向上を図り、明るく豊かな生活を営む態度を育てることに取り組んでおられると思いますが、15歳以上と書かれているわけですから、安易に飲むことによる成長著しい子供たちに、そしてまた親に対しても栄養ドリンクの知識、認識啓発に取り組むことが求められ、重要であると考えておりますが、教育長の御見解を伺います。
A 石川 稔 保健医療部長
テレビやインターネットで健康に良い食品と紹介されると、一時的に品薄になるなど、私たちは、体に良いものを食べて健康になりたいと考えています。
今日、サプリメントや栄養ドリンクなど様々な種類の健康食品が販売されており、国の調査では、約6割の消費者がいわゆる健康食品を使用しているという結果も出ています。
特に、栄養ドリンクは、糖分やビタミン、カフェインなどを含んでおり、忙しい時、疲れた時の栄養補給として、手軽に利用されています。
一方、健康に役立つというイメージが先立って、用法や注意書きをよく確認せず、知らず知らずに特定成分の過剰摂取につながってしまうことも考えられます。
例えば、糖分は重要なエネルギー源ですが、過剰に摂取してしまうと肥満や高脂血症、脂肪肝の原因となりますし、カフェインについても、めまいや動悸、睡眠障害などを引き起こす危険性がございます。
健康づくりの基本は、何より、栄養バランスの良い食事を規則正しく食べることであり、身体に良いとされるものでも、摂り過ぎれば害を及ぼしかねません。
県では、食に関する正しい知識の普及について、埼玉県食育推進計画に位置付けますとともに、広く県民の方を対象としたセミナーや県政出前講座などを毎年100回程度実施し、4,000人を超える方々に学んでいただいております。
また、ホームページなどを通じ、食に関する情報を積極的に発信をしております。
こうした様々な機会を捉えまして、栄養ドリンクの身体に与える影響や飲む際の注意点などにつきましても、県民の皆様にわかりやすくお伝えをし、健康被害の防止に努めてまいります。
A 関根郁夫 教育長
「子供や親に対して栄養ドリンクの知識・認識啓発に取り組むことについて」でございます。
現在、中学校や高等学校では、保健の時間に医薬品の正しい使用方法について学んでいますが、学習指導要領には栄養ドリンクの記述がなく、全ての学校で一律には指導していないのが現状でございます。
栄養ドリンクについては、医薬品と同様に、過剰摂取などの誤った使用方法は、子供たちの健康に悪い影響があると考えております。
そこで、児童生徒が栄養ドリンクを含めた医薬品や医薬部外品の用法・用量を守るなどの正しい知識を習得できるよう、学校保健を担当する教員などの研修会で働き掛けてまいります。
また、こうしたことについて、保護者が参加する学校保健委員会や保健だよりなど様々な機会を通じて、しっかりと家庭へ周知できるよう、各学校及び市町村教育委員会へ情報提供してまいります。
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