トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成28年2月定例会 > 平成28年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文 (山川百合子議員)
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掲載日:2023年5月16日
Q 山川百合子議員(民主・無所属)
私たち民主党・無所属の会では、重度心身障害者の入院時の介護ケアに係る障害福祉サービスの適用について、当事者の切実な訴えに埼玉県として真摯に対応していただきたいと申し上げてまいりました。当事者たちは、厚生労働省を訪問しても、入院時は医療スタッフがお世話するので介護はつけられないと言われ、しかし実態としては、看護師が24時間のケア体制を組むことは難しく、家族が付きっきりになるか、自費で介護ケアスタッフを雇用するか、あるいはそのどちらも難しく、入院そのものを断られるというケースも発生しているようだということも指摘させていただきました。
昨年2月に本会議でこの現状を訴えてから、埼玉県として真摯な対応をしていただいたものと認識をしております。当事者の方々から事情を聞き取り、国への働き掛けに熱心に取り組んでいただきました。心から感謝をし、質問をさせていただきます。
今年2月7日の新聞報道によりますと、平成28年に改正される予定の障害者総合支援法において、重度心身障害者の入院時のケアに介護スタッフの利用を一部認めるとの内容が盛り込まれる方針とのことです。そこで、法の改正後、県内の当事者の方々が入院をされた場合の介護についてはどのような支援が受けられるようになるか。また、緊急時の病院での受入れについて事態がどう改善していくか、県として引き続きどう取り組んでいただけるか、知事にお伺いをいたします。
A 上田清司 知事
入院時の介護についてでございます。
重度心身障害者が入院した場合の介護については、法改正により、入院時も引き続き同じヘルパーによる見守りなど、一定の支援が受けられるようになります。
平成27年2月定例会で山川議員からの御質問に、国に対して制度改正の要望をしていく、という約束をさせていただきました。
この問題は極めて理にかなっており、実質的な介護につながることから早急に対処することが必要だと思いました。
そこで、昨年5月に開催されました関東地方知事会議で、国への要望事項として制度の見直しを提案し、採択もしていただきました。
さらに6月には、私も、旧知の衆議院厚生労働委員長をやっておりました渡辺博道委員長を訪問して、厚生労働省の担当課長も同席の上、制改正に向けた要請のための意見交換をしてまいりました。
また、県議会においても、平成27年6月定例会で支援充実を求める意見書が採択され、内閣総理大臣などに提出されておられました。
事務レベルでも、厚生労働省に対し丁寧に実情を説明し、制度改正に向けてしっかりと働き掛けてきた経緯がございます。
重度心身障害者の方々の強い要望をはじめ、このように県議会、県を挙げての働き掛けにより、国における制度の見直しが極めて早くできたというふうに考えております。
今後とも、県民にとって真に必要な制度の見直しについては、これからもしっかりと取り組んでまいります。
次に、緊急時の病院での受入れをどう改善し、県として引き続きどう取り組んでいくかについてでございます。
緊急時には、その方の特性を理解していない中で、介護にも対応しなければならないため、看護師の負担が大きいという声を聞いております。
法改正が行われた場合には、入院時も日頃から介護に当たっているヘルパーの支援が受け入れられるため、看護師が本来の看護に集中できるということになるかと思っております。
また、引き続き重度心身障害者についてより理解を深めることが重要であります。
このため、障害の原因や合併症に関する知識、その看護方法や家族への接し方などについても研修を実施してまいります。
さらに今年度からは、専門的な知識の習得を深めるために、それぞれの障害に応じた支援が行えるような研修も行っています。
今後もこうした人材育成を引き続き実施し、病院の受入れ体制の向上に努めてまいりたいと考えております。
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