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掲載日:2023年5月16日

平成28年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(石井平夫議員)

農業大学校における教育の充実と経営者の養成について

Q 石井平夫議員(自民

県の農業大学校は、昭和20年に入間郡鶴ヶ島村に埼玉県農民道場として発足し、先輩の皆様の汗と努力で、開墾から始めてすばらしい農場を作り出し、地域社会で活躍している多数の人材を輩出してきました。昨年4月には熊谷市に移転して、新しい施設でのスタートを切りましたので、埼玉農業の発展につながる、より良い教育ができるのではないかと期待しています。
農業大学校の入学者は、過去3年間で見ますと、農業高校出身者が約33パーセント、一般高校の出身者が67パーセントと、農業未経験者の方が多くなっています。そのため、農業高校出身で更に勉強しようと希望を持って入学してきた学生が、既に高校の授業で行った内容をまた大学校で行うので、面白みがなくて退屈だと言っている声を聞きました。
私は、大学校は農業経営者を養成する場だと思っていましたが、平成24年度から平成26年度に卒業した学生のうち、就農した人の割合は32パーセント、就職就農が27パーセント、就職が23パーセントという現状があります。
県では、海外に農産物を輸出しようと取り組んでいますが、その一方で、先人たちが力を合わせて守ってきた農村社会が衰退してきています。そのため、大学校では技術的なことはもちろん、農村社会の地域リーダー的な人材の育成が必要とされています。先生方も一生懸命取り組まれていますが、攻めの農業、守りの農業にかかわらず、どんな場面でも対応できる指導者を育成することこそが大事です。また、先生や学生たちには、世界の農業など見聞を広めさせる必要があると思います。
そこで、農林部長に伺います。埼玉農業を強くするためには、大学校における教育の更なる充実と経営者の養成が必要であると考えますが、農林部長の見解をお伺いします。 

A 河村 仁 農林部長

農業大学校には、農業高校卒業者のほか、近年では農業への関心の高まりから普通高校卒業者などが増加しております。
このため、農業大学校では農業分野の基礎的な科目のほか、時代の流れや新たなニーズに対応した魅力あるカリキュラムを設定してまいりました。
例えば、熊谷市への移転にあわせ、入学者の関心が高い有機農業専攻の創設や所得向上を図れる6次産業化教育の充実などに取り組んでおります。
埼玉農業をさらに強くしていくためには、地域の牽引役となる経営感覚を身につけた農業者の確保、養成が重要であり、農業大学校が中核的な役割を果たしていくべきと考えております。
このため、平成28年度から就農に関心の高い農業高校の生徒を対象に、農業大学校を活用し、実習を中心にした研修などにより、就農意欲の醸成を図ってまいります。
また、全国トップクラスの大規模農家や先進的な農業経営を実現している若い農業者などを講師に招き、学生の就農に向けたモチベーションを高めてまいります。
さらに、学生が将来の農業経営を展望できるようキャリア教育を導入するとともに、早期に就農を希望する意欲あるものに対して、経営を実践する場としてチャレンジファームを提供するなど教育内容の充実を図ってまいります。
また、学生や教員が海外の先進的な農業に直に触れ、見聞を深めることについては、大学校の科目として位置づけられており、海外研修については学生への積極的な参加を働きかけてまいります。
今後とも、変化する農業環境に対応できる幅広い視野と高い見識を兼ね備えた人材を育成するため、農業大学校教育の一層の充実に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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