平成28年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文（西山淳次議員）

信号機の整備は十分か 

Q　西山淳次議員（公明）

私たち県議会議員は日常的に県民の皆様と接し、様々な要望をいただきますが、その要望の中で最も実現に苦労しているものの一つが信号機の整備であります。自治会長さんなど地域を代表する方の署名捺印入りの要望書を提出してもなかなか整備されず、かといって絶対つきませんとも言われていないし、要望を仲介した議員としても困ってしまう場合が多い。そこで、要望の仲介をする際には、要望に対して予算が少ないので、いつ整備できるか分かりませんけれどもいいですか、そのように予防線を張るのが普通になっています。
ところで、県民から寄せられる信号機整備の要望数に対して予算が足りないので、順番待ちになってなかなか整備されない。私は今までそう思っておりましたし、県民の皆さんにもそう説明してきました。だからこそ、我が党は信号機整備の予算増加を県予算編成に対する最重点要望にも盛り込んできました。ところが、県警察の見解によりますと、信号機が必要と思われ、かつ設置が必要な場所は予算化しているとのことであります。本当なんでしょうか。
ちなみに、平成27年度の信号機整備予定数は、たったの28基です。この広い埼玉県内全体で28。これに対して、市町村からの要望数は877。それを精査した上で、地元警察から県警に上がった件数が119。県民感覚からいいますと877分の28で、当選確率は3.1パーセントです。そして、新年度、28年度予算分は30基です。同じく市町村からの要望数は836、地元警察署から県警に上がった数は96です。当選確率は3.5パーセント。
そこで、警察本部長に伺います。県民の皆さんから毎年800件、900件という大変な数の信号機整備の要望が寄せられていますが、県内の整備数は27年度で28か所、28年度予算でも30か所しかない。警察本部長として、信号機の整備はこの数字で本当に十分と考えておられるのでしょうか。また、県民要望が特に強い信号機整備については来年度以降、大幅な予算増額が必要と考えますが、いかがでしょうか。
さらに、先ほど申し上げたように信号機を望む県民要望の多くが実現をされません。なぜ整備できないのか、県警として説明責任をきちんと果たしていただきたい。交通量が少ない、たまり場がない、信号柱を建てられない等々一つひとつの要望に明確な理由を添えて、整備できない理由を県民に直接説明すべきであります。そうでなくては県民の真摯な要望に対して余りにも不親切であり、無責任と言わざるを得ません。今後整備できない案件について県民にどう説明していくのか、この点についてもお答えをお願いいたします。 

A　貴志浩平　警察本部長

近年、社会インフラの老朽化が指摘されている中、信号機をはじめとする交通安全施設の故障や支柱の倒壊などを原因とした重大事故の発生が懸念され、適切な維持管理が喫緊の課題となっております。
加えて、本県において開催されるラグビーワールドカップ2019や2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会などの国際大会に向け、安全かつ快適な道路交通環境を構築するための整備が求められております。
こうした課題を踏まえ、新規の信号機設置の優先度を検討した上で、28年度は30箇所を設置することとしたものであります。
他方で、設置を見送った県民要望の中には、必要性はあるものの、道路環境が整わないため設置できない箇所もあるものと認識しており、道路管理者に対する道路環境の改善を働きかけ、改善されれば信号機を設置していきたいと考えております。
また、その他の要望箇所につきましても、交通状況や交通事故発生状況を踏まえ、必要性、緊急性を検討の上、所要の予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、信号機が整備されない案件についての県民への説明についてでありますが、県民からの要望の多くは、市町村を通じて受けていることから、市町村に対してその理由を丁寧に説明するなど、県民の理解を得るよう、しっかりと努めてまいります。

• 上記質問・答弁は速報版です。
• 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。