平成28年2月定例会 「総務県民生活委員長報告」

委員長　小川　真一郎

総務県民生活委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案13件及び請願2件であります。
以下、これらの議案等に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、総務部関係では、第23号議案について、「育児又は介護を行う職員の範囲をどのように定めているのか」との質疑に対し、「国では、育児については小学校6年生までの子の養育を行う職員と規定しており、介護については配偶者、父母、子、祖父母、孫等の介護を行う職員としている。本県でも国に準じた範囲を考えている」との答弁がありました。
また、第67号議案について、「特別職の期末手当について、6月期と12月期の支給割合が、平成27年度と平成28年度で異なる理由は何か」との質疑に対し、「平成27年度は遡及適用となるため、直近の支給月である12月期を改定している。国の特別職と同様の改定方法である」との答弁がありました。
次に、県民生活部関係では、第28号議案について、「消費生活支援センターの消費生活相談員は何名なのか。適切な人数か」との質疑に対し、「消費生活相談員は29名である。市町村と協力して相談に当たっており、対応できるものと考えている」との答弁がありました。
次に、第48号議案について、「文化プログラムのうち、県が主体となる事業は、どのようなものか」との質疑に対し、「平成28年度では、文化プログラムのスタートを宣言するキックオフイベントにおいて、伝統芸能やアニメなど県の特徴的な文化資源を集めた公演を予定している」との答弁がありました。
このほか、第22号議案、第24号議案、第25号議案、第26号議案、第27号議案、第68号議案及び第69号議案についても活発な論議がなされ、第52号議案及び第61号議案については、執行部からの詳細な説明をもって了承した次第であります。
続いて、討論に入りましたところ、第67号議案に反対の立場から、「県民の多くが、物価上昇、賃金の伸び悩み、年金の目減りなどで生活の苦しさが増しており、期末手当の引上げは理解が得られず、据え置くべきであり反対である」との討論がありました。
一方、第68号議案に賛成の立場から、「人事委員会勧告を尊重したものであり、賛成である」との討論がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、本委員会に付託されました議案13件について採決いたしましたところ、第67号議案については多数をもって、その他の議案については総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、請願について申し上げます。
まず、議請第1号につきましては、不採択とすべきとの立場から、「安全保障関連法は、戦争を未然に防ぐための戦争防止法であり、同法を廃止して、国民の命と平和な暮らしが守られるとは考えられない」との意見が出されました
次に、採択すべきとの立場から、「安全保障関連法は、憲法学者などから憲法違反であるとの指摘があり、一刻も早く廃止すべきである」との意見が出され、採決いたしましたところ、賛成少数をもって不採択とすべきものと決した次第であります。
次に、議請第2号につきましては、不採択にすべきとの立場から、「社会保障と税の一体改革では、消費税をはじめとする税制抜本改革で安定財源を確保し、社会保障の充実と安定化及び財政健全化目標の達成について同時達成を目指すため、税率の引上げが決定されたものである」との意見が出されました。
次に、採択すべきとの立場から、「消費の低迷が続くなかで庶民に負担を押し付けるものであり、最近の政策判断において、増税分を全て社会保障費に使うという前提が崩れている」との意見が出され、採決いたしましたところ、賛成少数をもって不採択とすべきものと決した次第であります。
また、付託案件のほか、当面する行政課題として、総務部から「平成28年度地方税制改正案の概要について」、県民生活部から「第10次埼玉県交通安全計画（案）について」の報告があり、種々活発な論議がなされましたことを申し添えまして、本委員会の報告を終わります。