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掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(東間亜由子議員)

埼玉県学力・学習状況調査の更なる発展について

Q   東間亜由子  議員(民主フォーラム

文部科学省が実施している全国学力・学習状況調査が今年も実施され、調査結果が公開されました。ホームページ等の公開資料によりますと、今回の全国平均の正答率は64%、最も高いのは秋田県と石川県で69.3%、3位は福井県で68.9%と続きます。
さて、気になる埼玉県は20位で63.8%です。ちなみに、過去3年間の調査結果を見ますと、2016年と2017年は36位、2018年は31位となっております。
私は、少子高齢化が進み続ける日本だからこそ、未来を見据え、日本の将来を担う子供たちへの投資が重要だと考えます。一人一人の可能性の芽をしっかりと伸ばすために、教育環境の充実に一層力を入れ、埼玉県の教育水準が躍進していくことを期待して質問させていただきます。
初めに、埼玉県学力・学習状況調査の更なる発展についてです。
全国学力・学習状況調査では、小学6年生と中学3年生のみが対象となるので、子供たちにとっては前年度との比較ができず、平均点と比べた自分の実力が把握できるものにとどまります。一方、埼玉県では独自に埼玉県学力・学習状況調査を実施しています。2015年から開始し、今年で5回目です。対象となるのは小学4年生から中学3年生の約28万8,000人です。6年間の追跡調査があるため、現在の実力の把握はもちろん、どれだけ自分の学力が伸びたのか把握することができます。また、学力の伸びが著しいクラスを特定して、その担任教師による効果的な指導方法を抽出できることは、これまでにない画期的な方法であり、国内外で高く評価されていることは申し上げるまでもありません。本調査の更なる発展に向けて、以下の3点を教育長にお伺いいたします。
まず、学力の伸びが著しいクラスでは、担任教師がどのような指導を行っていて、子供たちにどのような影響が見られたのでしょうか。
次に、県学力・学習状況調査は2015年から開始されていますが、全国学力・学習状況調査の結果が改善してきた要因をどのようにお考えでしょうか。
最後に、今年度から埼玉県学力・学習状況調査により蓄積されたビッグデータと、小・中・高等学校で得られる定期考査や生活習慣アンケートの結果などの学校保有データを組み合わせたAIによる分析が始まっておりますが、今後分析結果をどのように活用し、どのような効果を上げていきたいと考えているのでしょうか。
以上3点、お伺いいたします。

A   小松弥生   教育長

「学力の伸びが著しいクラスでは、担任教師がどのような指導を行っていて、子供たちにどのような影響が見られたのか」についてでございます。
学力を伸ばした教員は、例えば意見を自由に言い合える雰囲気の学級づくりを心掛けたり、授業では、子供同士が学び合う場面を効果的に設定したりするなど、学びを深めるための工夫をしていることが分かりました。
このような指導を受けた子供たちは自信を持ち、難しい課題にも粘り強く取り組むようになり、学力の向上に結びついております。
次に、「全国学力・学習状況調査の結果が改善してきた要因をどのように考えているのか」についてでございます。
県の学力調査の分析・活用を推進するため、昨年度は延べ350回、県の指導主事が市町村や学校を直接訪問し、それぞれの状況に応じた指導・助言を繰り返し行ってまいりました。
また、全国調査の問題を分析し、子供たちが身に付けるべき資質・能力はどのようなものかをしっかりと把握した上で、授業改善を進めるよう市町村や学校に働き掛けてまいりました。
その結果、全国と県の調査結果を市町村や学校が分析するとともに、学力を伸ばした良い取組を把握し共有するなど、授業改善のPDCAサイクルが有効に機能してきたことが、全国調査の結果の改善の要因の一つと考えております。
次に、「AIによる分析結果をどのように活用し、どのような効果を挙げていきたいと考えているのか」についてでございます。
AIの取組では、県の学力調査の結果はもちろん、日々のテストや生活習慣など学校で保有する様々なデータをAIで分析し、教員は、そこで得られた分析結果を日々の授業や面談などで活用いたします。
教員が、経験則に加えて客観的なデータに基づく視点を得て、子供一人一人の状況をより多面的に把握し指導に活かすことで、個に応じた指導の充実につなげていきたいと考えております。
県の学力調査を中心とした様々な取組により、授業改善に向けた教員同士の学び合いの意識も高まっていることから、今後も引き続き市町村と連携して各学校を支援し、子供一人一人の学力向上を図ってまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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