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掲載日:2022年8月15日
Q 千葉達也 議員(自民)
先般の台風第19号では、今までの想定をはるかに超える降水量がありました。国土交通省利根川上流河川事務所は、14日正午までの72時間で、群馬県西野牧雨量観測所で496ミリ、栃木県葛生雨量観測所で411ミリを観測し、栗橋水位観測所は最高水位9.61メートルを観測いたしました。これにより、氾濫危険水位の8.9メートルを10時間近く超過する大規模な洪水が発生し、渡良瀬遊水地のほか四つの調節池だけでも、過去最大となる2.5億立米、何と東京ドーム200杯分の洪水を貯水し、首都圏の洪水被害防止に大きく貢献いたしました。また、同様に国土交通省荒川上流河川事務所でも、観測史上最高を上回る水位を記録したと発表しております。
「備えあれば憂いなし」、国土交通省においても、気候変動が進んでも治水安全度が確保できるように、降水量の増大を踏まえて河川整備計画の目標流量の引上げと検討の充実を図ることなどを求めております。
さて、現在、埼玉県で進めている調節池は全体計画67カ所あり、容量2,162.7万立米となっております。台風第19号襲来時に機能した調節池は39カ所、約1,200万立米であり、その90%に当たる1,100万立米を貯水したとのことです。
そこで、お尋ねいたします。
気候変動による水害リスクが顕在化する中で、埼玉県の治水安全度を確保する上で、現在未着手の21カ所を含む全体計画の67カ所全ての早期完成は必要不可欠であると考えますが、いかがでしょうか。治水安全度を向上させるための県の現在の取組も含めて、県土整備部長の御所見をお伺いいたします。
A 中村一之 県土整備部長
県では、時間雨量50ミリメートル程度の降雨を安全に流下させることを目標とした河川整備計画に基づき、整備を進めております。
議員お話のとおり、この計画に位置付けられている調節池は67カ所あります。
このうち、すでに供用済の39カ所については、10月の台風第19号において、東京ドーム9杯分にあたる1,092万立方メートルの洪水を貯留し、下流域の浸水被害軽減に大きく貢献いたしました。
今後は、目標の早期達成を目指し、未着手である21カ所の調節池の整備について、各河川の整備状況や浸水被害の発生状況などを踏まえ、検討してまいります。
また、治水対策は、調節池の整備のほか、上下流のバランスを確保しつつ、堤防の整備や河道の掘削など、様々な手段を各河川の特性や流域の状況に応じて組み合わせ、洪水時の水位を下げることが重要です。
そのためには、調節池や放水路、排水機場などの既存の施設の機能を増強し、活用することも有効です。
今後とも、未整備の調節池や河道の整備などを計画的に進めるとともに、既存施設を効率的に活用し、地域の治水安全度の向上に努めてまいります。
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