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掲載日:2022年8月15日

令和元年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(武内政文議員)

森林環境譲与税の在り方について

Q   武内政文  議員(自民

森林環境税及び森林環境譲与税は、温室効果ガスの排出削減目標の達成や災害防止、水源かん養機能を確保するため、本年度から制度が開始されました。国税である森林環境税月1,000円の徴収は、5年後の令和6年度から始まりますが、国からの森林環境譲与税は本年度から満額相当額の一部が県と市町村に配分されます。
問題は、市町村への配分の算定基準です。具体的には、私有林、人工林の面積が50%、林業就業者数が20%、人口が30%という割合になっており、配分率が30%と大きいので、人口が多い都市部により多くの金額が配分されることです。例えば、本年度はさいたま市が4,850万円、川越市が2,200万円ですが、毛呂山町、越生町など森林が比較的多い市町村でも200から300万円台、秩父地域では秩父市が2,700万円ですけれども、他の町村は平均で400万円前後、最低は鳩山町の69万円です。令和15年度から本格実施された場合は、最高額のさいたま市が1億6,400万円、最低額の鳩山町が234万円と大きな開きが出ます。
本来、森林整備を必要とする森林の多い市町村が活用したい財源であるにもかかわらず、人口配分の割合が多いため、このような結果になります。森林のない都市部において公共施設や住宅の木質化事業、啓発事業を行ったとしても、使い切れずに執行残が残る可能性があります。余った分は基金に積み立て、木材を使った公共施設の整備などに使うことも可能とのことでありますが、目的税としての有効な活用がされるか疑問であります。
そこで、県はこうした事実をどのように考えているのか、また、国に対して配分基準や県が一括して譲与税を受けて市町村に配分するなど仕組みの見直しを求めていくつもりがあるのか、農林部長にお伺いいたします。
また、現行制度の中で、市町村に対してどのような指導をしていくのか、併せてお伺いします。
さらに現在、森林整備などに使っている彩の国みどりの基金事業については継続するのか、また、この譲与税との関係をどう考えているのか、環境部長にお伺いをいたします。

A   牧   千瑞   農林部長

まず、譲与税の配分についてでございます。
配分基準で人口が3割とされているのは、森林環境税について都市部の住民を含めた国民全体の理解を得ていくために設定されたものと聞いております。
都市部の市町が譲与税を活用することで、山側の森林整備から都市部における木材利用までの好循環が生まれることが期待をされています。
この循環においては、議員お話のとおり、都市部の譲与税がいかに有効に使われるかがポイントと認識しております。
まずは森林環境税の趣旨を踏まえ、配分される譲与税が現況の仕組みの中でしっかり活用されるよう進めてまいりたいと考えております。
その上で国への要望につきましては、今後の市町村における取組状況などにより、必要に応じて検討してまいります。
次に、現行制度の中で、市町村に対してどのような指導をしていくのかについてでございます。
譲与税は国から直接市町村に配分され、その使途については市町村に委ねられています。
県としては、県全体の森林整備の促進につながるような仕組みが必要と考えています。
このため県では、森林の少ない都市部の市町においても、公共建築物などへの県産木材の利用が進むよう、木造建築技術アドバイザーの派遣を今年度から開始しました。
さらに、県内全市町村の担当者を集めた譲与税の活用に関する説明会・勉強会を開催しています。
また、都市部市町が山側市町村の森林整備を支援するためのマッチングに関する意見交換会も今年度から開始したところです。
こうした取組により、県内市町村に配分される譲与税が効果的に森林整備に結びつくよう支援を行ってまいります。

A   小池要子   環境部長

まず、「彩の国みどりの基金」事業については継続するのかについてでございます。
本県では、平成20年度に「彩の国みどりの基金」を創設し、自動車税収入額の1.5%相当額と県民の皆様からの御寄附により、みどりを再生する事業を展開してまいりました。
具体的には、水源地域の森林や里山・平地林を対象とした間伐や植栽などの整備、また、園庭・校庭の芝生化の支援など、都市部の身近な緑の保全・創出も積極的に進めてまいりました。
これらの取組は、豊かな自然環境を次の世代に引き継いでいくために大変大切なものと考えております。必要な見直しは行いながら「彩の国みどりの基金」事業を継続してまいります。
次に、「彩の国みどりの基金」事業と森林環境譲与税との関係をどのように考えているのかについてでございます。
今後、市町村には森林環境譲与税が配分されます。各市町村においては積極的にこれを活用して、森林の整備などに取り組んでいただきたいと考えております。
森林には、水源のかん養や二酸化炭素の吸収のほか、野生動物の生息拠点として豊かな生態系を育むなど多様な機能がございます。
本県の自然環境を守る上で欠かせないこうした機能を維持していくため、市町村の事業と重複しないよう留意しながら、「彩の国みどりの基金」を活用してみどりの保全や創出に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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