トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年2月定例会 > 平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (山下勝矢議員)
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掲載日:2020年3月11日
Q 山下勝矢議員(自民)
私は、ここでも埼玉県が全国で一番損をしていると考えております。なぜなら、埼玉県民は東京都で多く消費する生活を送っているからです。先ほどの質問でもお話ししましたように、埼玉県は東京都の圧倒的な存在感に影響されます。消費税の配分につきましても同じことが言えます。東京都に隣接する埼玉県民が消費する場所は、県内のほか一大消費地である東京都で物を買ったり食事をしたりとお金を落とします。平成22年の国勢調査の結果によりますと、県内に住んでいる15歳以上の就業者、通学者のうち、東京都に就業、通学している者が94万602人もいることや、多くの商業施設、観光地があることからも、消費金額は相当数で東京に流れているものと予測できます。
ここで私が問題視しているのは、消費税のうち地方消費税の清算基準です。現行税率でいいますと、消費税率の8%のうち地方分が1.7パーセントで、国が国税分と同時に徴収した後に国が都道府県に払い込み、清算基準に従って都道府県で清算し、このうち半額が都道府県から市町村に交付されます。清算基準は75パーセントが各都道府県の小売年間販売額など、15パーセントが人口、10パーセントが従業員数で構成されております。政府においても、人口による配分比重を引き上げることを検討しております。もし配分是正がなされれば、清算基準が75パーセントから50パーセントになり、人口基準が増えればという試算でありますけれども、地方消費税100億円以上が新たに埼玉県に入ってくると伺っております。
高齢化に伴い、国、自治体とも社会保障費の負担が増しております。2018年度の税制改正では、清算基準を更に見直しを検討するとのことですが、今後全国一のスピードで高齢化が進む埼玉県は清算基準における人口割合を引き上げ、年間100億円以上もの財源が適切に是正されるよう、地方消費税の配分是正を強く訴える必要があると考えます。総務部長の御見解をお聞かせください。
A 飯島 寛 総務部長
地方消費税は、製造業者や卸売業者等が、国税である消費税と併せて国に申告納付された後に、国から事業者の本社等が所在する都道府県に払い込まれます。
その後、地方消費税を最終的に消費が行われる都道府県の収入とするため、一定の基準により、都道府県間で清算が行われます。
議員お話のとおり、この清算に当たり用いられております割合につきましては、消費に関連する指標といたしまして販売統計が全体の75%、人口が15%、従業者数が10%の割合となっております。
しかし、販売統計は物やサービスを供給する側の指標であり、例えば、インターネット販売のように実際に消費活動を行う場所を正確に把握できないものも含まれております。
このため、本県では、最終消費地を正確に把握できないものにつきましては、消費に代わる指標として「人口」を用いるなど、「人口」を重視した清算基準に見直しを行うよう、国に対しまして要望してまいりました。
全国知事会におきましても、平成29年度税制改正に向けて、「人口」の比率を高める方向で見直すべきとする提言が、平成28年7月に国に対して行われております。
その結果、「人口」の割合が15%から17.5%に引き上げられます。
併せて、消費の場所と無関係に事業者の所在地に販売額が計上される「インターネット販売」や「通信・カタログ販売」の数値が除外されることとなりました。
これらの見直しにより、全国の地方消費税額に占める本県のシェアは、4.67%から4.79%となり、平成29年度は約55億円の増収を見込んでおります。
また、平成30年度税制改正に向けましても、清算基準を見直す方針が示されており、必要に応じて「人口」の割合を高めるなど抜本的な方策を検討するとしております。
今後も、清算基準の見直しに当たりましては、地方消費税を最終的に消費が行われる都道府県の収入とするために、消費に代わる指標としての「人口」の割合を高めるよう、しっかりと国に要望してまいります。
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