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掲載日:2020年3月4日

平成29年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(小谷野五雄議員)

順天堂大学医学部附属病院等整備の進捗状況について 

Q 小谷野五雄議員(自民

県民1人の当たりの医師が少なく、全国一のスピードで高齢化が進む県では、医師の確保と病床の整備が喫緊の課題であります。そこで県は、病院整備計画を公募し、平成27年度の埼玉県医療審議会において順天堂大学の病院整備計画を採用いたしました。採用に当たり、計画に必要な病床数を埼玉医療圏に加算し、平成28年度予算で63億円の土地の購入費を計上しております。12月定例会の福祉保健医療委員会では、個人の地権者との契約に全力で取り組むとの報告もいただきました。
しかし、知事、いまだに我々に進捗状況が見えてきません。公募条件の一つである平成30年3月までの着工が本当にできるのでしょうか。また、整備予定地が区画整理地内であることから、大学は新しいまちづくりビジョンに沿って病院整備を進める意向だと聞いております。
大学とさいたま市の協議は順調に進んでいるのでしょうか。本来であれば、新病院の医療機能の詳細や県内医師の確保が困難な地域への医療派遣、地域への貢献内容が示される時期ではありますが、いまだに具体的な話が出てきておりません。
我が自由民主党議員団は、医療の充実を図ってほしいという県民の切実な声にお応えするため、強力に国に働き掛け、岩盤規制である病床数の緩和を実現いたしました。にもかかわらず、進捗がはっきり見えない状況に県民からは、「順天堂大学が浦和美園に本当に整備されるのか」といった不安の声も聞こえてまいります。
今年度の県政世論調査では、県政への要望について「医療サービス体制を整備する」が、14年ぶりに1位となりました。県民の皆様は、正に医師不足、医療体制を不安に思っております。しかし、本県医師会長があるところで、「埼玉県は医師不足と言われておりますが、医師会としては十分に足りていますし、考え方によれば医師は過剰です」と話しておりました。本当に県民のために医療に携わっているか、これは考えものです。知事は、医師会と連携の必要性をいつも口にされますが、知事も同じ考えなのでしょうか。
自由民主党議員団は、県民のために埼玉県の均衡ある医療体制を充実するために、団員全員で努力をしております。順天堂大学医学部附属病院の整備で、今後の見通しを知事にはっきりお示しをいただきたい。

A 上田清司 知事

公募条件の一つである平成30年3月までの着工が本当にできるかについてでございます。
大学が着工するためには、まず県とさいたま市が整備予定地を確保する必要がございます。県は、土地の確保に向けて昨年8月上旬には個人地権者に対して買収予定価格を提示しました。12月末までに13人の個人地権者のうち、既に8人の方と売買契約を締結させていただき、残る5人の方とも早期に契約できるよう現在鋭意取り組んでいるところでございます。
また、整備予定地の3つの区画を一体的に利用することになっており、URが所有する2区画をさいたま市が購入することになっています。近く市が購入するための予算案が提出される予定と聞いておりますので、土地確保の面については見通しが立ちつつあります。
平成30年3月までの着工というスケジュールで公募しましたが、土地確保の進捗や土地利用上の規制緩和に係る市との調整状況を勘案しますと、このままではスケジュールどおりに進めるのはなかなか厳しいと考えております。今後、県、市、大学が三者間で密接な連携と協力をしながら少しでも遅れを取り戻せるよう、引き続き取り組んでまいります。
次に、まちづくりのビジョンに沿った病院整備について、大学と市との協議は順調に進んでいるのかについてでございます。
今回の病院整備に当たって大学は、周辺の町並みに配慮した外観デザインを施設計画のコンセプトの一つにしております。また、浦和美園地区を流れる綾瀬川の河川敷を利用した親水空間や調整池を利用した公園の整備など、大学は緑のネットワークづくりを意識したまちづくりを要望されています。
大学と市の双方がまちづくりのビジョンや病院整備のコンセプトといった理念を理解し、共有することが非常に重要です。まちづくりの主体は地元自治体でありますさいたま市になりますので、県としても両者の協議を積極的に促してまいります。私も12月中旬に、さいたま市の清水市長と順天堂大学の小川理事長と3人で率直に意見を交換いたしました。3人の目指す方向は一致しておりますので、しっかりと対応してまいります。
次に、医師不足、医療体制など順天堂大学医学部附属病院と整備の今後の見通しについてでございます。
まず、議員から県医師会長の発言についてのお話がございました。私は、医師不足の大きな問題点は勤務医を中心とした診療科偏在、地域偏在にあると認識しております。病床規制などの制度上の課題もありますので、引き続き粘り強くこの点についても取り組んでまいります。
次に、今後の見通しでございます。順天堂大学も大まかな構想を県や市に提案されていますが、今後大学が新病院にどのような医療機能を持たせるのか、県内のどこに何名の医師を派遣していただけるのかについて、具体的な病院整備計画がはっきりしてくる中で協議を進めていきたいと考えております。
私は、まずこのプロジェクトを着実に成功させることが、県民が望む県内医療提供体制の拡充につながるものと考えておりますので、引き続き一所懸命取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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