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ページ番号:89365

掲載日:2020年3月9日

平成29年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(岩崎 宏議員)

県産木材の利用促進について

Q 岩崎 宏議員(自民

本県の森林の約半分は、杉、ヒノキなどの木質資源の活用を目的とした人工林ですが、放置されて荒廃した森林が増えています。森林の循環利用、すなわち切って、使って、植えて、育てるというサイクルが重要ですが、現在、約8割の人工林が伐期を迎えているにもかかわらず、伐採後の出口、すなわち木材の需要が伸びないため、循環が進んでいません。
県では、住宅等における県産木材の利用拡大を図るため、埼玉の木みんなで使って豊かな暮らし応援事業を行っています。平成27年度の住宅への助成は、リフォームや内装木質化を含めて450戸相当の設定に対し、利用は225件、平成28年度は250戸相当の設定に対して、全ての使用が見込まれているとのことです。しかし、平成27年度の住宅着工統計によると、木造住宅の着工戸数は、一戸建てが2万7,877戸、長屋と共同住宅が8,303戸の合計3万6,180戸ですので、それと比べると余りにも設定戸数が少ないのではないでしょうか。県では、県産木材により木造化、内装を木質化する公共施設数を目標に掲げることとしておりますが、民間住宅についても目標を設定し、目標達成のための施策として助成枠を増やすべきと考えます。
また、補助金の額は、新築、購入、増改築の場合、1立方メートル当たり1万7,000円、内装木質化の場合、1平方メートル当たり3,000円で、合計34万です。利用促進策としては、余りにも金額が少ないと思います。そこで、県産木材の使用比率が高くなるほど上限を上げ、例えば新築の場合には最高100万円などというようにインパクトのある金額にすれば、県民へのPR効果が高くなり、県産木材の利用促進につながるのではないかと考えますが、補助金の充実について、農林部長のお考えを伺います。
また、平成28年度から県内の木材市場に県産木材をそろえたコーナーを設置する取組を開始したとのことですが、どのような成果があったのか、併せて伺います。

A 河村 仁 農林部長

まず、「埼玉の木みんなで使って豊かな暮らし応援事業」の補助金の充実についてでございます。
この事業は、埼玉県内の人工林の約8割が木材として利用可能となる中、県産木材の利用拡大と流通ルートの確立を目指して平成26年度からスタートしたものでございます。
補助水準は、他県の平均的な水準とし、補助枠は、県産木材の供給量や流通実態等から実現可能性を勘案して設定したところでございます。
議員お話のとおり、本事業はスタートしてから3年目を迎え、県民の皆様への周知も進み、平成28年度事業は12月末で当初予算で見込んでおりました補助枠が全て埋まりました。
また、本事業を利用して県産木材住宅を建てた工務店は、平成27年度の130社から、平成28年度は169社へと増加しています。議員ご提案の補助事業の充実につきましては、県産木材の供給量と需要の動向、本事業の活用状況、他県の補助水準の動向や費用対効果等を踏まえ、研究してまいります。
次に、木材市場における県産木材コーナーの成果についてでございます。
県は平成28年度、埼玉県木材協会に加盟する9つの木材市場のうち、4箇所で県産木材コーナーの設置を支援いたしました。
これにより、工務店の県産木材の調達が容易になり、市場からプレカット工場、そして工務店へと続く県産木材の流通ルートが確立してまいりました。
県産木材を使った工務店等からは、「県産木材の品質が良いことが分かった」との声や、「県産木材だけでも家が建てられることが分かった」との声が聞かれるなど、県産木材の利用がユーザーにも浸透してまいりました。
更には、山林の伐採業者からも、県産材を指定する注文が増えたとの報告もあがっています。
今後は、県産木材コーナーのPRや品揃えをさらに充実させ、県内の工務店や材木店の方がより県産木材を入手し易くするなどにより、県産木材の利用促進に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

注意:議員の氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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