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掲載日:2024年4月1日
Q 諸井真英 議員(自民)
新型コロナウイルス感染拡大を通じて、我々日本人が教訓としなければならないことの一つとして、平時の医療体制は整っているが、緊急時、救急時の医療体制が脆弱であるということが挙げられます。感染者数が欧米諸国と比べて桁違いに少ないのに医療崩壊を訴える医療関係者の姿に、疑問を感じた国民も多いのではないかと思います。
私の地元にある羽生総合病院は、昨年から県内のコロナウイルス感染者を積極的に受け入れていただいていますが、コロナ専用病棟80床が昨年末に完成し、今年1月1日から稼働しております。昨年12月24日には、自民党県議団有志で現場を視察させていただきましたが、プレハブとは思えない大規模な施設であり、軽症者、重症者に対応できる体制が充実したと感じております。
しかしながら、先日、病院関係者から現状の問題点を伺いました。それは発熱症状があり、体が痛い、味覚がないなどコロナウイルス感染のおそれがある患者が緊急搬送された場合、県内の医療機関での受入れが大変難しい状況であるとのことです。具体的には、県南地域で発熱症状があり、救急搬送を望んだ患者さんが7、8カ所、多いケースだと15、6カ所病院に断られ、最終的に羽生総合病院にたどり着いたケースが多々あると伺いました。県南東部の三郷市ですとか、あるいは南西部の朝霞市などから羽生市まで、単純に移動するだけでも一時間強はかかることから、もっと近くの病院にスムーズに搬送できることが望ましい姿であるというふうに考えます。
そこで、新型コロナウイルス感染の疑いのある患者の救急搬送について、保健医療部長に二点お伺いいたします。
一点目、県南地域の病院が救急患者を受け入れない原因というのを県としてどういうふうに考えているのか。
二点目、このような現状について県としてどう対応していくのかお伺いいたします。
A 関本建二 保健医療部長
県南地域の病院が救急患者を受け入れない原因を県としてどう考えるのかについてお答えを申し上げます。
県では、肺炎・発熱などの症状のある新型コロナウイルス感染症疑い患者に対応するため、令和2年5月25日から「疑い患者受入医療機関」を指定し、救急搬送の円滑化に取り組んでまいりました。
こうした取組が功を奏し、事業開始後の令和2年6月には、救急患者の平均要請回数が前年同時期と比較しても減少に転じるなど効果が出ておりました。
しかしながら、年末からの新型コロナ新規感染者の増加傾向とともに、県南地域のみならず全県において医療機関の受入体制が厳しくなり、とりわけ1月は前年同時期との比較で搬送困難事案が大幅に増加しました。
これは、脳卒中や心筋梗塞などの増加で冬場の一般救急搬送がピークを迎えたことに加え、新型コロナウイルス感染症のいわゆる第3波のピークが重なったことが原因と分析しております。
次に、このような現状について県としてどう対応するのかについてでございます。
1月7日に発令された緊急事態宣言以降、県全体では疑い患者受入病床を新たに42床確保し、現在48医療機関284床まで拡大いたしました。
このうち県南地域については、新たに35床確保し、現在24医療機関158床となっております。
また、12月1日にはさいたま市立病院を救命救急センターに指定するなど、一般救急医療の強化も図ってまいりました。
今後も引き続き、次の感染の波に備え、疑い患者受入病床の確保とともに、新たな救命救急センターの整備など一般救急医療の強化に努めてまいります。
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