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掲載日:2024年12月11日

平成30年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(中野英幸議員)

宿泊観光の振興について

Q   中野英幸   議員(自民

平成28年度に策定した埼玉県の観光づくり基本計画では、これまでの「安く手軽に楽しめる観光地」から、「めぐって泊まって楽しめる観光地」への変革をうたっています。昨年の実績でも、本県を訪れた観光客が1億4,000万人を超え、全国第2位である一方で、本県の延べ宿泊客は約459万人にとどまり、全国では第35位に当たります。日帰りから宿泊型の観光への脱却が大きな課題となっております。
本県は、六つの新幹線や東北・関越・常磐・外環・圏央道などの道路網が充実しており、近隣都県から1時間から2時間程度で往復が可能なため、日帰り客の割合が多くなってしまう傾向にあります。本県の強みが観光振興にとっては弱みになってしまいます。
日帰り観光客は、雨などの天候に左右されやすく、当日の天候により計画を止めてしまう場合もありますが、宿泊の予約をしていれば雨が降っても出かけます。事実、昨年の川越まつりは2日間ともあいにくの雨となり、前年比で約26万人もの来場者が減少しました。確実に訪れていただける宿泊客を誘致することは大変重要であります。
本県では、観光づくり基本計画策定以降、宿泊客を取り込むための様々な取組を実施されましたが、一つだけ重要な視点が抜けているように思えます。それは、埼玉観光のシンボルとなるような宿泊施設や個性的な宿泊施設を呼び込むことです。私の地元川越市をはじめ、県内各地で宿泊施設の開発が進められていますが、その多くがビジネスホテルという状況です。私が求めているのは、こうした宿泊施設ではなく、世界に誇れる高級宿泊施設や赤ちゃん連れの御家族をメインターゲットとしているような個性的な宿泊施設を誘致することです。
平成30年に海外の民間会社が実施した国別五つ星ホテルの整備状況の調査によると、アメリカが778件、イギリスは131件、ドイツは67件ですが、日本は30件と非常に寂しい状況にあります。観光客が、その地域に行きたいと思っていただけるような高級宿泊施設を誘致できれば、宿泊者が少ない本県にとって宿泊客誘致のシンボルになり、今以上に多くの方に泊まっていただけるのではないでしょうか。
また、近年需要が高まっている赤ちゃん連れ家族向けのホテルとは、小さな子供を連れた御家族が安心して宿泊できるよう、施設などのハード面、また接客やサービスなどのソフト面が整備されたホテルであります。例えば、おむつやおもちゃ、ベビーベッドなどが備え付けられていたり、離乳食のサービスが受けられたりできるもので、赤ちゃん連れの御家族が快適に宿泊観光を楽しめます。北関東や甲信越でこういったホテルが多くあり、大変ににぎわっている状況だそうであります。高級宿泊施設や個性的な宿泊施設の誘致について、産業労働部長の御所見をお伺いいたします。
さらに、本県への宿泊客を増やしていくためには、県として積極的な取組も必要であります。今後どのような取組を行っていくのか、併せて産業労働部長にお伺いいたします。

A   渡辺   充   産業労働部長

まず、高級宿泊施設や個性的な宿泊施設の誘致についてでございます。
高級宿泊施設の典型である五つ星ホテルは、各国の富裕層に好まれるとともに、ホテルの存在が地域のイメージアップにも繋がるなど観光客を取り込む新たな可能性を有しております。
本県には五つ星ホテルはありませんが、江戸情緒が残る川越や自然豊かな秩父があるなど観光客を惹きつける見どころがたくさんあります。
このため、県では高級宿泊施設の誘致について、国や不動産業界団体などと情報や意見を交換してまいりました。
その中では、事業の採算性と事業者への直接的な働きかけの必要性などが指摘されております。
一方、赤ちゃん連れ家族向けのホテルは、安心して宿泊できる子育てファミリーに優しい施設であり、今後も多くの需要が見込まれます。
本県でも、乳幼児向けに特に充実したサービスを提供するなど、万人が安心して楽しめる個性的な宿泊施設が誕生しております。
こうした宿泊施設の増加は、ストレスのない快適な旅行につながり、埼玉ファンを増やしリピーターとして再度訪れてくれる可能性が高まります。
すばらしい宿泊施設だから埼玉に泊まる、個性的で安心できる施設だから埼玉に泊まる、高級宿泊施設や個性的な施設の誘致は宿泊観光客を増やす起爆剤となります。
本県の更なる観光のステップアップを図るため、解決しなければならない課題はありますが、国や市町村、関係団体などと連携し高級宿泊施設や個性的な宿泊施設の誘致に取り組んでまいります。
次に、宿泊客を増やすために今後どのような取組を行っていくのかについてでございます。
本県への宿泊客を増やしていくためには、増加著しい外国人観光客の誘致に積極的に取り組んでいくことが不可欠です。
訪日外国人の多くは、従来型の観光よりも日本ならではの体験を求める傾向が顕著であり、旅行者が求める情報をピンポイントで提供していくことが誘客につながります。
そこで、リピーターの割合が高いタイ、台湾、香港を重点国・地域として、現地旅行博で本県の魅力を積極的にPRしているほか、現地旅行会社等に直接出向き働き掛けております。
11月には台湾で約40万人が来場した台北国際旅行博がございました。
ここでは訪日旅行に関心のある来場者に対して、いちごなどのフルーツ狩りや着物着付けなど様々な体験を紹介するとともに、宿泊施設についてもPRしてまいりました。
特に、来年の夏に向けて川越氷川神社における風鈴のライトアップや、川越の町並みをぼんぼりを灯して楽しむナイトイベントを紹介し、多くの方に関心を持っていただきました。
また、香港においても旅行会社最大手のトップにお会いし、県内を周遊し体験・宿泊するツアーの販売について確約をいただいたところです。
さらに、ムーミンのテーマパーク「メッツァ」のグランドオープン、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック開催など本県は外国人観光客を呼び込むチャンスに溢れています。
引き続き本県ならではの魅力的な体験やビッグイベントなどを国内外にアピールし、宿泊客の誘致に積極的に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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