トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成30年6月定例会 > 平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(吉良英敏議員)
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掲載日:2023年5月2日
Q 吉良英敏議員(自民)
先週、大阪北部地方を襲った地震には、皆さんも改めて地震の恐ろしさを痛感したかと存じます。埼玉県は都市部と農村地域の両方があり、一律的ではなく、地域特性に応じた災害医療体制の構築が必要なことは言うまでもありません。
そもそも埼玉県の現在の救急搬送の状態はどうかというと、救急車を呼んだ後、どれくらいの時間で患者を病院に収容できるかという都道府県ランキング、埼玉県は43.6分でワースト5位、同じく救急車が現場到着から病院に患者を収容するまでの時間も、埼玉県は全国ワースト3位という状況です。
分かりやすい図をお見せします。こちらの図を御覧ください。
現在、埼玉県は18の災害拠点病院を指定していますが、地理的に見ると、まばらに見えます。今、地元地区でも災害時の医療体制づくりに対する機運が生じているところでありますが、県がどのようなイメージを持っているのか分からないという話をよく聞きます。また、埼玉県は災害医療コーディネーターの指定にも取り組んでいます。ただ、これは各地域の医師会の理解と協力がなければ成り立たないものでありますが、まだその考え方が伝わっていません。これら県の方針をもっと明確にし、強力に発信すべきと考えます。最終的には、各地域の事情に合った御当地主義、これが予想される中で、私は、県がやるべきことは地域格差の是正だと思います。県は、指導監督ではなく調整役になるかと思いますが、県として具体的にどのように対応していくのか、保健医療部長に伺います。
A 本多麻夫 保健医療部長
県の方針をもっと明確にし、強力に発信すべきについてでございます。
大規模地震などの災害が発生した場合、発災直後には骨折などの外傷患者を中心に救急患者が一時的に急増することが見込まれます。
こうした患者を受け入れる地域の拠点として、県では、耐震化された病棟を持ち、災害時の重篤な患者への対応や、医療救護活動を行うDMATチームを有する災害拠点病院を指定しています。
秩父保健医療圏には、現在災害拠点病院はございませんが、耐震化された中核病院があり、災害に対する地区医師会との連携体制も確保されていることから、他の圏域からDMATを派遣するなどの支援により、対応可能と考えております。
また、県では各地域において、災害時に医療救護班の受入れ・派遣調整などを行っていただくため、災害時医療に詳しい医師47名を地域災害医療コーディネーターとして平成29年5月に指定したところです。
現在、災害時にコーディネーターがどのように活動し、医療救護班の派遣調整を行うのかなどをわかりやすく示した参考マニュアルを作成しています。
また、今年度中には全ての二次保健医療圏ごとに、地域の災害対策を検討する会議を設置する予定です。
会議を構成する地元医師会、災害拠点病院、消防、市町村、保健所などにこのマニュアルを提供し、地域ごとに災害時医療について協議していただく予定です。
こうした機会を通じ、各地域に県の方針を具体的にわかりやすく発信してまいります。
次に、災害時医療に関して地域間格差が広がらないよう県は調整役となるべきと考えるが、具体的にどのように対応していくのかについてでございます。
災害拠点病院については、国は二次保健医療圏ごとに原則1病院という基準を示しております。
本県の場合、圏域によっては2から4か所の災害拠点病院を指定しており、6つの圏域では災害拠点病院が複数ございます。
地域によって、コーディネーターの人数や地元医師会との協力体制など、大きな違いや特徴があり、地域の実情に応じた支援や調整を行っていく必要があると考えております。
このため、今後設置する地域の検討会議に県の担当職員を派遣し、県の方針を具体的にお伝えするとともに、直接状況を確認し、災害時の対応に格差が生じることのないよう必要な調整を行ってまいります。
他県のDMATに応援を要請することも含め、県内どの地域で災害が発生しても対応できるよう体制を整備してまいります。
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