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掲載日:2023年5月2日
〔請願事項〕
埼玉県内における再生可能エネルギーによる発電および利用を促進してください。
具体的には、次の事項について進めてください。
〔理由〕
平成28年度のデータで、埼玉県は763×106kWh(うち再生エネルギーは29×106kWh)を発電しているのに対し、37,835×106kWhの需要があり、単純計算すると、埼玉県は37,072×106kWhも他県に依存していることになります。これは、東京に続く第2位の電力依存度です。(ちなみに、1位の東京は83,937×106kWhを他県に依存)
経済産業省が5月16日にまとめた『第5次エネルギー基本計画』素案では、再生可能エネルギーについて「『主力電源』への布石を打つ」と明示し、エネルギー別電源構成割合で2016年度推計15%を、2030年時点で22~24%に引き上げ、市場や雇用の創出を図るとしています。また、「再生可能エネルギーの価格低下は、他のエネルギーの技術革新を誘発している」とも記しています。
このような現状から、東日本大震災のような大災害によって電力供給が減少した場合を想定し、埼玉県におけるエネルギーの自給率を上げるためにも、再生可能エネルギーによる発電が有効と考えます。
現在、埼玉県の再生可能エネルギーによる発電は、太陽光中心となっていますが、再生可能エネルギーの発電量を増やして、電力の安定供給に寄与できるようにするためには、各分野で進歩している技術を積極的に取り入れ、他の再生可能エネルギーについても、一層の導入を推進すべきです。
沿岸部を持たない埼玉県にとって風力発電は導入が進まない分野のひとつです。しかし、大型の風力発電は難しくても、小型化されたものや垂直翼型タイプなど新たな製品も登場しており、今後の利用促進が期待できます。
また、地中熱利用については、熱交換井を掘って設置する設備で、掘る深さは変わるものの、県内至るところで導入できるメリットがあるので、現在の県の推進策を更に進めていただき、普及拡大をはかることは省エネとしての効果があります。
県も、平成30年度の「住宅用省エネ設備導入支援事業補助制度」では、地中熱利用システムに対する補助金額を拡大する他、モニタリングを行える住宅用地中熱ヒートポンプを設置し、効果測定のための実証試験を実施するなど取組を進めると聞いています。しかし、環境省の2013年度末データに基づく県内の設置数はわずか58件であり、これらの施策に留まらず、引き続きより多くの設置を促す取組が必要だと考えます。
そして、これまで再生可能エネルギーは、自然状況に左右されやすく、安定的な供給が難しいと言われてきましたが、大型蓄電システムの向上や、HEMSの発展により解消されつつあります。これらを複合的に組み合わせることの有用性を周知するなど、再生可能エネルギーを優先的に利用できる安定供給体制の構築についても、埼玉県の更なる取組を要望致します。
上記のとおり請願いたします。
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