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掲載日:2023年10月23日
Q 山本正乃 議員(民主フォーラム)
新型コロナウイルス感染症の影響で臨時休校が長引きました。学習の遅れを取り戻すために、運動会や合唱祭、修学旅行などの各種行事を削減する学校が多く見受けられます。また、一日の授業時間増や土曜授業の実施、夏休み短縮など、子供たちや教職員の負担が増加しています。国立成育医療研究センターの調査によると、子供たちの約7割がストレスを感じているなどの報告もあります。
また、学校現場の教職員からは、6月からの学校再開に際して校内の消毒作業やトイレ掃除が行われるようになったが、こうした業務が日々の多忙化に拍車をかけている。8月6日、文部科学省がこれらの業務軽減について通知したが、いまだに継続した学校が多数見られるので、一刻も早く全ての市町村教育委員会に文科省通知を徹底するよう働き掛けてほしい。コロナ禍で多くの年次研修が机上研修となり、レポート作成が求められた。授業を終えた後にレポート作成せざるを得ない状況となり、コロナ禍でふだんより業務が増えている中、なぜ県教委は負担増となるようなことを課しているのか。今後の土曜授業や冬休みの短縮については、再度見直すように県教委から市町村教委に対して働き掛けをしてほしいなどの意見を伺いました。
さらには、多くの学校では月80時間以上の過労死ラインで働く教職員が多数存在している。また、上限規制の説明を管理職がしていない学校も多数存在しているとの意見も伺いました。
コロナ以前、ふだんの教育現場においても教員の時間的、精神的ゆとりがなければ、豊かな人間教育は実現しないと思います。まして、この状況下、感染症対策等により業務が増大している学校をサポートするためには、学習指導員やスクールサポートスタッフなどの外部人材を活用していくことが重要であると考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。
また、国において時間外在校等時間の上限が月45時間以内、年間360時間以内と定める指針が示されました。教員の負担軽減をより一層図るためには、一日も早く働き方改革が全ての学校で推進されることが重要と考えますが、この点も併せて教育長の御所見をお伺いいたします。
A 高田直芳 教育長
感染症対策等により、業務が増大している学校をサポートするために、学習指導員やスクール・サポート・スタッフ等の外部人材を活用していくことについてでございます。
議員御指摘のとおり、再開後の学校において、感染症対策を行いながら、子供の学びを保障していくためには、外部人材も活用し、教員の負担軽減を進めることが重要であると考えております。
そこで県では、教員の業務をサポートする外部人材として、県立中学校及び県立高校に学習指導員158人を配置することとし、順次配置を進めております。
また、市町村立学校においては、学習指導員約1,800人とスクール・サポート・スタッフ約780人の配置を進めております。
これにより、教員と外部人材が役割を分担し、協力して学校教育に当たることで、教員の負担軽減に努めているところでございます。
次に、教員の負担軽減をより一層図るためには、一日も早く、働き方改革が全ての学校で推進されることが重要だと考えるがいかがかについてでございます。
私は、社会全体で働き方改革が推進されていく中で、教育の世界だけが取り残されていくのではないかという危機感を強く持っており、全ての学校において働き方改革を推進することは、大きな課題の一つと考えております。
そこで、県で策定した「学校における働き方改革基本方針」の進捗状況について、有識者や学校関係者から意見もいただきながら、改善に努めております。
また、市町村立学校に向けて、働き方改革を推進するための指導者育成研修会を実施するとともに、会議などを通じて市町村に好事例を紹介し、学校が主体となって働き方改革を推進するよう強く働き掛けております。
県立学校においては、7月に校長を対象とした、「『働き方改革』推進研修会」を実施し、具体的な業務改善の事例を学ぶことで、働き方改革の推進に取り組んでおります。
加えて、学校における働き方改革を進めるためには、教員だけでなく、保護者や地域の方々の協力が必要であることから、保護者や地域住民に向けたリーフレットを作成し、御理解いただけるよう取り組んでおります。
今後とも、全ての学校において、働き方改革が推進されるよう積極的に取り組んでまいります。
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