トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成29年9月定例会 > 平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)
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掲載日:2023年9月20日
Q 永瀬秀樹議員(自民)
ヨーロッパ各国で、環境対策と渋滞や違法駐車など都市交通問題の解決を目的に導入され、世界各地で広く普及している、我が国でも全国87の都市が導入している自転車を共同利用する新交通システムが、コミュニティサイクルです。レンタサイクルが、鉄道の駅などに隣接して設置された一つのサイクルポートを中心とした往復利用のシステムであるのに対して、コミュニティサイクルは、相互に利用可能な複数のサイクルポートが設置され、面的な都市交通に供されるためのシステムです。導入の当初は、環境負荷の低減や地球温暖化対策としての色合いが非常に強かったシステムでありますが、近年その導入目的は、公共交通の機能の補完、地域の活性化、観光戦略の推進が主なものとなっています。
第1に、全国的にコミュニティサイクルの利用率の向上には、鉄道など他の公共交通との連携が効果的であり、いわゆるラストワンマイルの足として、公共交通の補完システムとしての導入が盛んとなっています。第2に、地域の活性化と観光戦略の推進を目的として実施することが考えられます。
例えば私の地元川口市では、埼玉高速鉄道各駅のほか、SKIPシティやグリーンセンター、赤山歴史自然公園といった各所にサイクルポートを設け、二次交通機関とすることで、県外、特に都内からの誘客促進を図り、観光振興と鉄道の乗客増につながることも期待できます。さらに、川口市内各駅だけでなく、さいたま市と広域連携し、JR東浦和駅にもポートを設置することで、見沼田んぼの回遊性も含めた広域なる利便性が高まるなど、様々な効果が期待できるものと思われます。既に県内では、さいたま市など5市町で導入済みですが、本県の地形的優位性を生かし、新しい公共交通補完システムとして、また新たな地域活性化戦略として、県においても更なる導入に向けた取組を検討いただきたく、以下、質問いたします。
1点目として、コミュニティサイクルは都市の公共交通網を補完する新たな交通システムたり得ると考えます。県としてはどのような見解をお持ちでしょうか、お聞かせください。
2点目として、県南部のまちづくりと地域活性化に加え、埼玉高速鉄道の集客増にも資する事業として活用を検討してはいかがでしょうか。
3点目として、コミュニティサイクルの県内への普及拡大に向けた取組について伺います。
東京都では、区境を越えて自転車の相互利用ができる広域相互利用に取り組むことで、コミュニティサイクルの導入拡大を図っています。区市町村に対する技術面、情報面での支援に加え、財政的な支援を実施することで区市町村間の連携を促進し、公共交通網の補完を図ろうとしているわけです。県としても市町村とより連携を深め、財政面も含めた、より積極的な支援を検討してはいかがでしょうか。
以上について、企画財政部長の見解をお聞かせください。
A 砂川裕紀 企画財政部長
まず、「コミュニティサイクルは都市の公共交通網を補完しうる新たな交通システム足りうると考えるが、県の見解は」についてでございます。
コミュニティサイクルとは、駅前や街なかの公共施設などで相互利用可能な複数のサイクルポートからなる、自転車による面的な都市交通システムでございます。
地域内の鉄道やバスのネットワークとともにコミュニティサイクルが設けられれば、人が移動する手段の多様化にも資するものでありまして、公共交通の機能を補完する役割もあると考えております。
次に、「県南部のまちづくりと地域活性化に加え、埼玉高速鉄道の集客増にも資する事業として、コミュニティサイクル活用の検討を」についてでございます。
コミュニティサイクルは、地域活性化策の一つの手段になるものと考えておりまして、埼玉高速鉄道線沿線に導入され地域の活性化が進めば、新規旅客需要の増加に伴う経営面の好影響も期待ができます。
現在、浦和美園駅周辺では、一般社団法人美園タウンマネジメントがシェアサイクルサービスを展開しており、埼玉高速鉄道はサイクルポート設置場所を貸し出す形で協力をしております。
このような例も踏まえながら、事業主体である地元市やまちづくり関係団体から、例えば市域を越えて連携する場合の要請があれば、埼玉高速鉄道とも連携して協力してまいります。
次に、「コミュニティサイクルの県内への普及拡大に向けた取組について」でございます。
東京都では、区に対してコミュニティサイクル導入のための設備などの費用に補助金を交付しております。
本県では秩父地域1市4町による広域観光のためのコミュニティサイクル導入の際などに、ふるさと創造資金による支援を行った実績がございます。
県内への普及拡大に向けた支援につきましては、市町村などの取組状況を把握し、策定が予定されている国の自転車活用推進計画の内容を踏まえ、庁内関係部局と共に検討してまいります。
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