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掲載日:2023年9月20日

平成29年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(浅井   明議員)

高齢ドライバー講習施設及び講習制度について

Q   浅井   明議員(自民

高齢ドライバーの重大な事故が多発する中、その抑止対策として運転免許証を自主返納させる施策が進んでおります。運転免許証を返納し、申請すると身分証明として使用が可能な運転経歴証明書が取得でき、関係店舗や施設で割引などの様々な特典が受けられます。そのサービスの範囲も徐々に広がっており、おおむね好評で、埼玉県の返納者は既に1万人を超えたと伺っております。更なる向上に努めていただきたく、お願い申し上げます。
しかし、核家族化で老夫婦のみの世帯で、町なかの商店街がシャッター通りとなると、郊外のショッピング施設での買い物や病院に通うのには、県内の交通手段では未整備の部分が多く、マイカーに頼らざるを得ません。自主返納をためらう方も多いのが現状です。コミュニティバス等の代替交通手段の整備も急がれますが、やはり高齢者講習で運転することが危険であると予見できる方は、免許の更新をしないというのがベストでもあります。しかし、高齢者講習を受け入れられる施設がかなり混雑しており、予約が取りづらいと聞いています。高齢者講習が長期での受講待ちになっております。
今年3月の道路交通法改正に伴い、75歳以上の高齢運転者は認知機能検査を受検することが義務付けされました。この認知機能検査と高齢者講習が別の日に実施されることなどにより、更に拍車をかけ、免許センターでなく、講習等も実施する自動車教習所においても人的・物的対応力が限界を超え、危機的状況になっているとのことです。高齢者講習が長期での受講待ちになっているということについて申し上げましたが、その要因の一つとして、講習実施機関としての自動車教習所にも受け入れられる人数の限界があるということだと思います。高齢運転者の急激な増加に伴い、自動車教習所においても講習実施体制の充実を図り、講習室の整備、講習実施回数、講習指導員を増やしてきたものと考えます。
そうした対策をしても、高齢者講習の受講待ちが長い状況から、私はさきの予算特別委員会の場においても高齢者人口の更なる増加に対応するため、人口密集地の埼玉県南部方面に第二の免許センターを建設し、高齢者講習を実施したらいかがかについて伺いました。交通部長からは、免許センターでなく、高齢者講習を専門に行う施設の設置が有効とのことから、検討中であるとの御答弁をいただきました。
私は、人口密集地である県南東部地域での高齢者講習施設の整備が必要ではないかと思っております。そこで、県南部をはじめとする県内での高齢者講習施設に関する検討状況についてはどのような段階にあるのか、警察本部長にお伺いします。
また、先ほど申し上げましたが、今年3月の道交法の改正により、認知機能検査に関わる各教習所の業務が増加し、認知機能検査や高齢者講習の予約が更に取りづらくなった状況であると伺っています。指定自動車教習所協会からも、認知機能検査について公安委員会が直営で実施してほしいという声が上がっております。公安委員会で直営での認知機能検査の実施について、警察本部長にお考えをお伺いいたします。

A   鈴木三男   警察本部長

まず「高齢者講習施設に関する検討状況について」であります。
高齢者講習は、現在、県内の指定自動車教習所、届出自動車教習所等52か所に実施を委託しております。
本年1月からは、公安委員会も直接実施を開始し、4月からその実施を拡大しております。
しかしながら、高齢化の一層の進展により、今後更に高齢運転者が大幅に増加することとなるため、将来の受講者数を予測しつつ、委託による実施と直接実施とを含めた高齢者講習の中長期的な実施の在り方を検討しているところであります。
その中で、高齢者講習を実施する新たな施設を設置し、公安委員会の直接実施を大幅に拡大することは有効な方策の一つと考えております。
その際、予算・人員・場所の確保、特に新たな施設ということについては、自動車の運転コースを含む相当規模の場所の確保の問題もあることを踏まえ、今後の実施の在り方全体について、現在鋭意検討している段階であります。
なお、当面の対応として、来年度から運転免許センターにおける直接実施を更に拡大したいと考えております。
次に、「直営での公安委員会の認知機能検査の実施について」であります。
講習対象者の増加に加え、本年3月の制度改正で、認知機能検査の結果により講習時間が複数に分かれたことなどから、運用面において負担が増加している状況が認められるところであります。
本年1月から公安委員会において、高齢者講習と併せ認知機能検査についても、直接実施を開始しておりますが、これに加えて9月から認知機能検査についての直接実施を大幅に拡大することとしたところであります。
認知機能検査及び高齢者講習の円滑な受検・受講のための対策は急務と考えております。
委託先とも連携しながら、公安委員会による認知機能検査を中心とした直接実施の更なる拡大も含め、認知機能検査及び高齢者講習の実施の在り方全体についてしっかりと検討し取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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