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「埼玉県アライチャレンジ企業」として登録された「積水ハウス株式会社」のインタビューを掲載しています。
企業等名 | 積水ハウス株式会社 |
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所在地 |
《本社》 大阪府大阪市北区大淀中1-1-88 梅田スカイビルタワーイースト 《県内事業所》
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業種 | 建設業 |
従業員数 | 5,000人以上 |
ホームページ | https://www.sekisuihouse.co.jp/ |
事業内容 |
積水ハウスは、お客様がそれぞれに望まれる暮らしを、自由設計と、先進の技術による、快適で安全安心な住まいで実現します。 そしてさまざまな研究開発から設計施工・アフターメンテナンス、リフォームまで、一貫して高い品質、サービスを自社グループで行い、お客様をサポートしています。こうして培った技術やノウハウを生かし、賃貸住宅やマンションをはじめ、街づくり、都市開発や国際事業など、よりよい住環境に貢献する事業を行っています。 |
埼玉県アライチャレンジ企業にインタビュー「Vol 7 積水ハウス株式会社」(別ウィンドウで開きます)
人権や雇用機会均等法の領域において、LGBTQがテーマとして取り上げられるようになり、当社でも人権研修の中で初めて取り上げたのが2014年になります。
当社の人権研修は毎年3時間、全従業員が必ず受講することになっていますが、様々なテーマの中の一つとして、2014年以降毎年テキストに掲載し理解を深めています。
昨年アライ同士の交流の場としてアライネットワーク「S-Allyサークル」を立ち上げました。当社で内製したSNSアプリでグループを作成しメンバー登録をしています。その中でLGBTQに関するイベントの周知や新聞記事の共有などをしています。
また、当社独自で作成した「アライ診断」をしてからアライサークルに入ってもらうようにしており、希望する人にはアライステッカーを送付しています。サークル内で皆さんに自己紹介や、アライになったきっかけを投稿してもらいましたが、LGBTQ当事者の社員がカミングアウトをしてくれたり、障がいや不登校の子を持つ社員が自分の属性やプライベートのことを話してくれて、このサークルがすごく心理的安全性が高い場になっていると実感できてとても嬉しく思っています。アライメンバーで作成したメッセージ動画は社内イントラや公開HPでも掲載しています。
DE&Iに関する情報発信を目的に、お昼休みの時間に開催している「ランチケーション」では、これまでに4回LGBTQをテーマに実施しました。当事者の社員に登壇してもらいパネルトークなどをすることでLGBTQを身近な存在に感じてもらい、理解促進を図っています。
当社グループの積水ハウス不動産では、賃貸住宅のお部屋紹介におけるLGBTQフレンドリーな対応を目指しています。LGBTQ当事者の方でもストレスなくお部屋探しや入居をしていただけるよう積水ハウス不動産グループ社員と加盟店への研修を継続的に実施しています。また、入居申込や契約書の性別欄を削除する、続柄欄にパートナーの選択肢を設けるなどの書式変更をしました。保証会社にも依頼し同様に対応しています。
各地で開催されているプライドイベントへは毎年協賛をしています。より多くの企業が声を上げることで社会が変わるきっかけになればと考えています。社内のアライとともにパレードを歩くことでアライを可視化し、当事者の方に安心を感じてもらいたいと思っています。
先程御紹介したランチケーションなど、就業時間外に開催していたり、任意参加のセミナーでも自発的に参加するという意識や文化が根付いているように感じます。
発達障害や不登校というテーマで開催した際にアンケートを取ったことがありますが、「自分に直面している課題ではないけれども知っておきたい」「誰かの役に立つことがあるかもしれない」と回答している人も多く、自分に何ができるか考える人が増えた気がします。
手話講座もとても人気で、LGBTQに限らず人権問題や社会課題を自分ごととして捉え、自分の言動を見直したり行動変容につなげている人が多くなったと実感しています。
お客様からいただいた声を御紹介します。その方は関東で賃貸のお部屋を探されていたそうなのですが、どこの不動産屋でも女性二人の入居は友人同士のシェアハウスという扱いになると言われたそうです。
シェアハウスが可能な物件しか紹介できないと言われ断られたそうなのですが、積水ハウスの担当からは、女性同士でもカップルとして入居ができると言われ、部屋を紹介してもらったということでした。
「今後も絶対積水ハウスの賃貸物件を利用したい!」と言ってくださりとても喜んでいただけたことが嬉しくもありましたが、まだ不動産業界全体での理解や対応が追いついていないという現状を思い知らされました。
これまでの社内外の取組が評価されて、社外表彰もいただいています。企業のLGBTQの取組を評価する「プライド指標」において、最高評価の「ゴールド認定」を7年連続取得しています。
当社が運営しているホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット」における、地域の関係者を巻き込んだLGBTQ理解促進の研修などが評価され、「レインボー認定」を3年連続取得することができました。
LGBTQの理解促進に向けた取組を絶やさず、継続的に行っていくことが重要だと考えています。積水ハウスの社員一人一人の意識を醸成していくとともに、社会に向けて私たちの取組を発信し、世の中を変えるきっかけにしたいと思っています。これは企業の責任でもあると考えています。
これから取組を始められるという企業の方がいらっしゃれば、お金をかけたり、たくさんの人員を割かなくても、今ある資源をうまく活用すればできることも多いので、まずはできることから始めてみても良いかと思います。すでに取組を進められている企業も多いので、真似できる事例がたくさんあります。
また、地道に継続すること、関係者を巻き込むことが重要だと考えています。何か共同できる取組があればぜひ一緒にやりましょう。
取材日 令和6年11月15日
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