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掲載日:2024年12月27日

令和6年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(戸野部直乃議員)

DEIに基づく県庁の取組について~誰にとっても働きやすい職場環境に向けて~-DEI、特にエクイティの視点について-

Q 戸野部直乃 議員(公明)

近年、企業や行政を中心に、多様性と受容性を意味するD&I、ダイバーシティ&インクルージョンの取組が進んでいます。D&Iは、多様化する違いを認め合い、それを生かして、誰もが働きやすい社会や環境を実現するための取組を指します。最近では、D&Iにエクイティ、公平性を加えたDEIが注目されています。エクイティが重視される背景には、多様性を受け入れる社会の実現には、不平等を是正する必要があるとの考えにあります。
例えば女性活躍推進では、性別役割の固定観念などにより、男女が同じスタートラインに立てていない現状があります。このため、平等性(イコーリティ)だけでなく、公平性(エクイティ)の視点で支援することが、双方の能力を発揮するために重要とされています。
先日、DEIの理念を取り入れ、誰にとっても働きやすい職場づくりや働き方改革に取り組んでいる福井県の担当者と意見交換を行いました。県民幸福度、12年連続日本一の福井県では、令和5年から女性副知事を登用し、フリーアドレスやテレワークの導入に始まり、多様な人材が最大限の力を発揮できるよう、女性のキャリアアップを応援する研修や、スウェーデン流のお茶の時間、フィーカを取り入れ、家庭と仕事の両立を語り合う交流会を通じ、女性活躍推進や職場環境の改善に取り組んでいます。
また、共働き率も全国1位でありながら、女性が男性の3倍の家事負担を担っている現状があり、家庭と仕事の両立を支える基盤づくりに力を入れています。家庭内の家事や育児を分担する「共家事」を推進し、育休を取得する男性職員には、子育て応援アドバイザーによる個別面談を実施し、「共家事」の重要性や復職後の両立について、アドバイスを行っています。また、育休中の経済的不安を軽減するため、上限5日間、1日当たり2,000円を助成する制度も導入しています。
これらの取組により、女性管理職の割合は5年間で12.2パーセントから23.2パーセントに増加しました。また、男性の育休取得率は100パーセントに達し、そのうち1か月以上取得した割合は75.5パーセント、3か月取得する職員も増えています。
エクイティの視点で職員一人一人の背景を考慮し支援を行うことで、働きやすい職場環境が着実に整備され、それが仕事への意欲向上や県民幸福度連続1位という成果につながっていると考えられます。
一方、本県では、女性管理職登用については、現在14.6パーセントであり、令和8年度に向け、20パーセントを目指しています。また、令和5年度に子が生まれた男性の育休取得については、令和6年10月末現在で、2週間以上取得が76.5パーセント、令和7年度には85パーセントを目指しています。
大野知事は、誰もが安心して生き生きと活躍できる日本一暮らしやすい埼玉の実現を目指して、彩の国人材開発ビジョンに基づき、「生き生きと働き、自らのスキルを高め、新たな課題に主体的かつ果敢にチャレンジし、成果を生み出す職員」像を掲げ、取り組んでいます。
私は、この開発ビジョンに、DEIの視点、特にエクイティ、特に公平性の視点を取り入れることで、誰もが自身の能力を最大限に発揮し、日本一暮らしやすい埼玉を支える職員の育成につながると考えますが、エクイティの視点を具体的に反映し取り組むことについて、知事の見解をお聞きします。

A 大野元裕 知事

まず、「DEIに基づく県庁の取組について~誰にとっても働きやすい職場環境に向けて~」のお尋ねのうち、「DEI、特にエクイティの視点について」であります。
昨今の働き方やライフスタイルの多様化を背景に、先進的企業では、社員それぞれが持つ多様な個性を最大限に生かすことにより、高い価値創造につながるというDEIの考え方が広まっていると承知をしています。
DEIが提唱するエクイティは、女性だけに限ったものではありませんが、本県でも、彩の国人材開発ビジョンにおいて、「女性職員をはじめとした全ての職員が能力を発揮し、活躍できる県庁とする」ことを目的の一つに掲げるなど、イコリティにとどまらないジェンダー主流化の取組も実施しているところであります。
具体的には、育児休業を取得した職員が円滑に職場復帰できるための研修や、仕事と家庭の両立に不安を感じている女性職員を対象としたキャリアプランに関する相談機会などを提供しています。
また、テレワークやフレックスタイムを進めることで、性別や年齢、育児や介護など個々の状況に応じた多様な働き方を実践しています。
さらに、こうした取組を進めるに当たっては、私は就任以来、機会や制度上の平等の保証を図るのみならず、職員自身の中にある固定的な概念、すなわち、「ガラスの天井」を打破するよう職員向けにメッセージを繰り返し私自身が書いて発信をするなど、職員の意識改革も徹底してきたところであります。
今後も、複雑・多様化する行政課題に迅速かつ的確に対応し、「日本一暮らしやすい埼玉」を支える職員一人一人が能力を最大限に発揮できるよう、エクイティの視点も大切にしつつ取り組んでまいりたいと思います。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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