トップページ > 県政情報・統計 > 県概要 > 組織案内 > 企画財政部 > 企画財政部の地域機関 > 北部地域振興センター本庄事務所 > 地域の見どころ・情報 > 繭で栄えたまち・本庄を歩く3 旧本庄商業銀行煉瓦倉庫~交流施設として甦った本庄レンガ倉庫~(本庄市)
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掲載日:2024年6月4日
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現在、NPO法人 地域環境緑創造交流協会( 愛称うるおいのまち)がレンガ倉庫の施設運営を行っています。うるおいのまち事務局長の吉田二郎さんにお話しを伺いました。吉田さんは埼玉県の共助仕掛人として埼玉未来大学アクティブコースの講師としても活動されています。
「この建物は、本庄市がかつて繭で栄えた歴史を伝えてくれる貴重なものです。30年以上も洋菓子店として市民に親しまれてきた町のシンボルでもあります。繭倉庫であった広い空間を生かした多目的ホールとして、市民の皆さんの自発的な取り組みの発表の場となり、また愛されていく施設になるようにお手伝いをしたいと思っています。蔵で聴くJazzコンサートなど、この建物ならではの個性を生かした自主企画も行っています。ぜひ、多くの方にこの倉庫の存在を知っていただき、気軽に訪れていただきたいですね。」
NPO法人 地域環境緑創造交流協会 事務局長 吉田二郎さん
レンガ倉庫で受付と解説を担当されている田中富江さんと我妻清美さんにお話しを伺いました。
「このレンガ倉庫は、本庄が繭市場で栄えていたことを伝える建物です。銀行が繭を担保として保管するための繭倉庫でもありました。そのようなルーツがあるので、私たちも繭や養蚕に興味をもち、勉強をしています。」という田中さん。
レンガ倉庫で受付と解説を担当されている田中富江さん(右)と我妻清美さん(左)
「本庄市児玉町金谷にある、金谷稚蚕共同飼育所を訪問した際に、養蚕農家の方と知り合い、繭を作る寸前のお蚕さんをもらってきました。この、レンガ倉庫で繭を作る様子を毎日見ながら過ごしました。とても神秘的でした。」
「この繭袋は和紙で出来ています。熊谷にある片倉シルク記念館を見学した際に、特別に館長さんから譲って頂いたものです。和紙でできている収容袋は貴重とのことです。本庄・児玉の養蚕農家からも沢山の繭が片倉製糸に出荷されたのでしょう。片倉製糸には本庄周辺の養蚕農家の写真が沢山残されていました。」
削り花(けずりばな)(左)
レンガ倉庫で面白いものを見つけました。ニワトコという木を使った飾り物です。1年で大きく成長するニワトコの木は縁起が良いとされ、養蚕農家の伝統行事でもある「小正月飾り」に飾るものです。この木を16カ所薄く削り、花に見立て、玄関や神棚に飾り、無病息災とその年の養蚕倍盛を祈るというものです。このような風習も養蚕農家の減少とともに少なくなってきています。
「養蚕にまつわる風俗に関心を持つ方も多く、この倉庫でも、削り花の作り方を学ぶ講座も開催しています。本庄地域の養蚕や繭について発信する場として、市民の方に気軽に来てもらいたいですね。私たちも繭についてもっと知りたいです。」という田中さん。
レンガ倉庫は繭で栄えた本庄の記憶を蘇らせ、市民が多様な活動をする舞台となっています。
本庄にお越しの際にはぜひ、ご自身でこの建物の空間を味わってみませんか。
(文責・NPO川越きもの散歩・さいたま絹文化研究会 藤井美登利)
*本文・画像の無断転載はご遠慮ください。
旧本庄商業銀行煉瓦倉庫 再生事業の様子(別ウィンドウで開きます)
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