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掲載日:2023年11月1日
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中山道は、今から400年程前、徳川幕府により整備された江戸と京を結ぶ街道である。
木曽路など山間の道が多く、大井川などを渡る東海道に比べて川止めが少なく、旅程が計算できたことから、利用する旅人も多かった。
これらの旅人や大名の参勤交代などの便を図るため、道筋には69の宿場が設けられたが、このうち最大の宿場だったのが本庄宿である。
中山道ベスト5
人口 | 家数 | 旅籠屋数 | ||
本庄 | 4,554 | 1,212 | 深谷 | 80 |
高宮(彦根) | 3,560 | 1,075 | 塩尻 | 75 |
熊谷 | 3,263 | 837 | 本庄 | 70 |
高崎 |
3,235 | 835 | 鴻巣 | 58 |
加納(岐阜) | 2,728 | 805 |
板橋・板鼻(安中) |
54 |
鉄道や国道17号の開通により人の流れが変わって、往時の繁栄は偲ぶすべもないが、旧街道の名残を訪ねて地域資源を再認識し、また、今の中山道の姿を後世に伝えるため、深谷市境「滝岡橋」から高崎市境「神流川橋」までの中山道をリポートする。
渓斎英泉の浮世絵「本庄宿 神流川渡場」
第一弾は、滝岡橋から宝珠寺(本庄市牧西)までを紹介する。
※この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものである。
(承認番号 平28情複 第1079号)
深谷から国道17号バイパスを本庄方面に向かい、「道の駅おかべ」を過ぎて少し行くと岡(西)交差点。この交差点を横断するのが中山道である。
ここを右折して300mほど進むと小山川に差しかかる。これが滝岡橋だ。
秩父山中に源を発し、利根川へ注ぐ河川。当時は、川幅によって仮橋を渡したり、渡船を利用したりして川を越していた。
渡船を利用するのは川幅が18間(約32メートル)ほどになった時で、天保年間(1830年~1844年)以前は、岡村、滝瀬村、岡下村が仮橋と渡船を引き受け、出水による川留や川明は、三ヶ村と深谷宿・本庄宿が立ち会いの上決定していたらしい。
滝瀬村の仮板橋は、現在、滝岡橋と名前が変わっている。
中山道の旧藤田村滝瀬と旧岡部村岡との境界を流れる小山川の渡河地点に架かる橋。それぞれの地名の一文字を当てて「滝岡橋」と命名されている。
大正8年より小山川の改修と併せて施工され、昭和3年に完成している。
鋼桁橋として古い形態を留めており、親柱や欄干に花崗岩を用い、橋台の表面には日本煉瓦製造の赤レンガを用いている。
旧中山道に架かる近代的な橋として竣工時の様相をよく残しており、国登録有形文化財に認定されている。
滝岡橋を過ぎてすぐ、中山道は「堤防上の道」となる。
この堤防上の道を130メートルほど進み右折すると広い道に合流する。
しばらく進むと案内板が見える。道なりに行くと「妻沼・本庄市街」、左に入る細い道は「『歩道』、『この先通り抜けできません』」との表示。この左に行く細い道が旧中山道だ。
この道を進むとまた分岐が。左に行く道が旧中山道であり、「旧道」という表示がある。
この細い道を進み、県道の下をくぐって右に曲がると広い道に合流する。
ここで合流。
ここから少し歩くと「藤田小学校前」交差点に差しかかる。
交差点を過ぎると左側にあるのが八幡大神社だ。
建久年間(1195年)に児玉党の一族牧西四郎広末が武運長久を願い、鎌倉鶴岡八幡宮を奉還して祭ったもの。神社奉納の金鑚神楽(かなさなかぐら)宮崎組は市の指定無形文化財となっている。
神楽は天照大神の岩屋のかくれ神話がその起こりとされ、神を喜ばせる舞楽として各地にそれぞれのいわれを持って伝えられてきた。
鳥居をくぐると右側に塚が。塚には「御嶽山」「三笠山」「武尊山」と記した石碑が立っている。ここに登ると本当の御嶽山や三笠山に参拝したのと同じ御利益が得られると言われている。
八幡大神社の向かいには美しい参道があり、その奥に宝珠寺がある。
70メートルほどの参道があり、境内には釈迦堂、稲荷社がある。
説明板によると「開基開山年代は不詳。慶安2年(1649年)には徳川三代将軍家光より御朱印石高10石を賜う。寛政2年(1790年)に村内より失火し本村50戸余りを類焼。その際、宝珠寺建物を焼失。現在の本堂は文政2年(1819年)建立」とある。
また、「元和3年、時の二代将軍徳川秀忠公時代に家康公の御遺体を久能山より日光に改葬する道中、この宝珠寺の山門に休息され、その縁として10石を賜りし」との言い伝えが残っている。
次回は、宝珠寺から傍示堂集落センターまでを辿ります。
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