埼玉県議会 県議会トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:262809

掲載日:2024年12月27日

令和6年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(東山徹議員)

狭山茶の振興-茶の文化的価値を活かした取組-

Q 東山徹 議員(自民)

茶の歴史は、平安時代にまで遡ります。戦乱の世に、一度は途絶えた埼玉県の茶は、江戸時代に煎茶が飲まれるようになり、復興を遂げ、先人たちの努力により現代に至っています。その過程において、茶は文化の一つとして、茶道という形で引き継がれてきました。
茶道には、抹茶を使うものと煎茶を使う煎茶道があります。埼玉県においても、この茶道は、茶会という形で盛んに催されています。
先日、11月10日、県議会の狭山茶振興議員連盟のメンバーで狭山大茶会に参加してまいりました。当日は、小谷野会長、神尾顧問を先頭に、県営狭山稲荷山公園に設置された10もの席主の御協力を頂いた野点の席を回り、お茶会を通して茶道の奥深さに触れてまいりました。
その際、今年、埼玉グローバル賞を受賞した埼玉県立狭山工業高校の生徒が取り組んだ「狭紅茶」も会場で振る舞われ、多くの人を集めていました。
狭山大茶会は、平成元年の国民文化祭が埼玉県で開催されたことをきっかけとしてスタートしました。狭山茶の産地であること、また、お茶の産地に煎茶の狭山流というお茶の流派があり、その土地ならではの流派が存在することは、ほかにないこと。そして、青々とした広大な芝生に立派な松や桜の木が植えられている県立狭山稲荷山公園の美しさを理由として、国民文化祭で茶席が開催され、今につながっています。
ちなみに、煎茶の狭山流の家元は、長峰議員の奥様であります。
また、開催を重ねていく中で狭山独自の茶会として続けていくためには、狭山の抹茶を作ろうという話が持ち上がり、茶業協会の皆様の大変な御努力の末、平成3年、お茶を日本に広めた栄西禅師にゆかりのある京都建仁寺の館長に命名していただいた「明松」が生まれました。さらに、玉露も作りたいということで、前衆議院議員、狭山名誉市民の大野松茂先生に命名いただき、「伊利麻路」が生まれました。
ちなみに、こうした歴史は、大野松茂先生が先般、狭山市広報で市民の皆様に御説明いただいた内容を一部引用させていただいています。
また、もう一つの特徴として、野点にこだわった点が指摘されています。茶席というと、通常は畳の上で設けられるものですが、開放感のある野点では、誰でも気軽にお茶を楽しむことができることから、狭山市民の多くの方がお茶の飲み方を知っており、そのことが狭山大茶会を開催してきた大きな成果と言われております。
狭山大茶会は、狭山茶の魅力を気軽に堪能できる場であり続けてほしいとの思いが感じられる場でありました。こういった思いについては、令和4年に細田善則議員からも、茶どころである本県として、茶道、茶文化の更なる支援が必要と指摘されているところであります。
そこで、狭山茶や狭山抹茶をこうした文化的場面において取り入れることは、埼玉県に特化した道になります。狭山茶や狭山抹茶の製造技術はかなり進んでおり、狭山茶の特徴である味の濃さによる品質の高さは、語るに及びません。狭山茶の文化的場面での利活用を、埼玉県として積極的に促進することを検討してはいかがでしょうか。
また、埼玉県は茶どころであります。多くの県民が茶の作法を知っているという県になってもらいたいと思います。茶の作法の普及や茶道、茶文化の更なる支援が必要と考えますが、知事の御見解を伺います。地域による温度差を感じるところでありますが、全県的な取組を期待しています。

A 大野元裕 知事

狭山茶は「味は狭山でとどめさす」と歌われるように、深みのある味わいが特徴で、全国に誇る埼玉県の特産品であります。
私は、本年5月の鶴ヶ島市での茶業視察の際、先ほど議員より、「ちなみに」として御紹介のあった煎茶道の「狭山流」の家元にいれていただいた狭山茶を頂く機会がございました。
「狭山流」は、もともと埼玉県で生まれた煎茶道ですが、地元では一度途絶えていたものを家元が復興されたと伺い、狭山茶の味と歴史の奥深さに改めて感動を覚えたところであります。
こうした地域の伝統や文化を支える狭山茶の活用を更に進めることは重要と考えています。
県では、狭山茶の楽しみ方などを発信する特設サイトの開設をはじめ、茶摘み体験フェスタの開催など、様々な方策で狭山茶の魅力を発信してまいりました。
埼玉県茶道連盟総会では、私が会長の立場から茶道の指導者の皆様に対し、直接、狭山茶の利用を呼び掛けております。
また、議員お話しの茶の作法の普及や、茶道、茶文化の支援として、埼玉県和文化フェスタにおいて、高校生によるお点前の披露やお茶のたて方の体験会を実施したほか、文化団体による茶道体験などへの助成を行ってまいりました。
今後は、県の情報発信力を生かし、幅広い世代に向け茶道の魅力発信に取り組むとともに、新たに県民の日のイベントや文化行事の際に狭山茶を味わえる茶席を設けるなど、より多くの県民の方に茶道と狭山茶に親しんでいただく機会を提供してまいります。
お茶と言えば埼玉と、県民誰もが感じてもらえるよう、茶どころ埼玉県の魅力を引き続き発信してまいりたいと思います。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?